絵本の夢を叶えた少女
メイク・ア・ウィッシュという団体をご存知ですか?
「メイク・ア・ウィッシュ」とは英語で「ねがいごとをする」という意味ですね。メイク・ア・ウィッシュ3歳から18歳未満の難病と闘っている子どもたちの夢をかなえ、生きるちからや病気と闘う勇気を持ってもらいたいと願って設立された非営利のボランティア団体です。メイク・ア・ウィッシュインターナショナルの本部はアメリカのアリゾナ州にあり、現在アメリカ国内及び、プエルトリコ、グアムなどに69の拠点があります。世界各地に支部があり、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、オランダ、ベルギー、アイルランド、チリ、台湾、日本など39カ国で活動しています。
以前ボクが制作したエシカルピープルという電子書籍でも取り上げさせてもらった、日本支部であるメイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパンは、1992年に設立されたくさんの子どもたちの夢をかなえてきました。
サッカー選手に会いたい、ディズニーランドに行きたい、モデルになりたい、野球選手としてグラウンドに立ちたい、CDを出したいなどなど、子どもたちの夢はたくさんあります。そんな夢を親御さんをはじめ、周囲の大人がメイク・ア・ウィッシュに依頼するんですね。そしてたくさんのボランティアさんや関係団体の力で、子どもたちの夢をかなえていきます。多くの子どもが夢がかなえられたのち人生の最期を迎えますが、中には希望や勇気や強い想いが病気に打ち勝つこともあります。この想いの強さというのはすごいパワーを持っているんですね。
そんな子どもたちの中に、絵本を出版したいという夢を持っている女の子がいました。清水美緒さん(享年12歳)。9歳歳8ヶ月で急性リンパ性白血病と診断され、わずか3年弱で永眠されたそうです。
彼女の夢は「絵本の出版」
家族や団体の支えもあり、彼女は「いちばん大切なもの」という絵本を出版しました。動物たちが主人公の絵本で、動物たちがけんかをしたり、いろいろなことに出会いながら、宝物を見つけに出かけるというストーリー。一日をともに乗り越えた試練や、育んだ友情こそが一番大切な「宝物」だと気づくといった内容で、本当に大切なものは何なのかを彼女の視点で描かれています。この絵本が完成したのは彼女が永眠した翌日だそうで。それでも夢に向かって希望を持って制作していたんだろうなぁと思います。
絵本って絵があることでストーリーが入ってきやすいと思うんです。ボクの仕事仲間のヒロリン曰く「絵本を読む時、大人は文章→絵→文章って読むけど、子どもは絵→文章→絵って読む」そうです。絵って大事なんですよね。
清水美緒さんがつくった「いちばん大切なもの」は立派で素敵な絵本になっていますが、こういった想いの詰まった絵本を多言語化して世界に発信していきたいと思うんです。電子書籍ならそれを可能にします。絵本はやっぱり紙で読み聞かせという声もよく聞きますが、デジタルの力を活かせばより多くの人と共有することが出来ると思います。
絵本と電子書籍ってとっても親和性が高いと思うんですよ。「いちばん大切なもの」も電子化して、翻訳して。世界中の人に読んで欲しいですね。
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