アニメの力は国境を越える

公開日: : 最終更新日:2017/11/03 シリア, 電子書籍

昨日、初めてサッカー日本代表の試合を観戦に行きました。

いつもお世話になっている、私塾山元学校の山元先生の取り計らいで、シリア代理大使がチケットを手配して下さったんです。楽しみ先行で、興奮しながらスタジアムへ趣き、4万人以上の人たちの熱気を感じながら、目の前の試合に酔いしれました。ただ、よく考えてみると、とんでもないことですよね。一国の大使がチケットを手配してくれるって、さらにスタンドの上階にいらっしゃる大使に向かって手を振って叫ぶなんて、半年前には考えもつかなかったことです。たった数ヶ月で人生が大きく変わっているのを、改めて実感しました。人のご縁に感謝です。

 

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ご縁と言えば、昨日も新しいご縁に恵まれました。

同じく大使から招待を受けていた、株式会社エクラアニマルの豊永ひとみ社長、そして本多敏行監督もいらっしゃっていました。エクラアニマルは、TV東京番組の「遊戯王ARC-V」「ふるさと再生日本の昔ばなし」のアニメ制作や、自主制作アニメ「だるまちゃんシリーズ」「フイチンさん」「キャラ丸くんとドク丸くん」「かっぱのすりばち」「くるくるクルミちゃん」「さくらとサクリン」「風のように」「下野谷縄文遺跡物語」を手がけている、アニメ制作会社です。日本のアニメを世界にアピールすべく、日々活動されています。

「だるまちゃんシリーズ」は、絵本でも有名ですね。僕も大好きなシリーズでした。

そして本多監督は、TVシリーズの「巨人の星」「ルパン三世」「ど根性ガエル」「ドラえもん」などを作画・作画監督を務めた方で、現在でも自主制作アニメを監督し、全国の子どもたちのために上映会の巡回もなさっています。「ど根性ガエル」と「ドラえもん」なんて、まさにこれ見て育ちました!ってアニメです。本当にお世話になりました。

 

僕のブログでも以前書きましたが、今シリア国民の間でキャプテン翼が大人気なんですね。

ボールはともだち。人々もともだち。
http://www.g-rexjapan.co.jp/blog2/archives/1576

東京で学ぶシリア人学生カッスーマー・ウバーダさんが、凄惨な状況が続くシリアで、「少しだけでも希望を与えて、そう、夢を持っていいんだと信じられるようにしてあげたい」という想いで、日本のマンガをアラビア語に翻訳しており、その多くが支援団体に寄付され、欧州や中東にいるシリア難民の子供たちに手渡されているそうです。

 

エクラアニマルが制作したアニメに、「風のように」という作品があります。

この作品は、「あしたのジョー」や「あした天気になあれ」といった作品で有名なちばてつや氏が描いたもので、1969年に読み切りとして雑誌掲載された短編物語なんです。ちょうど環境問題が話題になり始める少し前に、季節と共に移動し自然と共に生きる養蜂家の姿に共感して生まれた名作と言われています。今回クラウドファンディングによって、この名作がアニメとして蘇ったそうです。

 

 

「風のように」では、四季の移り変わりや、田畑や草木の美しさ、村落で生きる人々の優しさや強さ、そして共同体としての絆の強さなど、日本の原風景とともに、古き良き日本人の姿が描かれているんです。

本多監督とお話しした際に、「昔自分たちが作ったアニメは、それを見る子どもたちの心への影響をよく考えていた。なぜドラえもんに出てくるジャイ子は、本名で呼ばれないのか?やなせたかし先生のアンパンマンは、もともとパンチで悪を懲らしめるキャラではなかった。昔のアニメにあった、子どもたちを想う心が、いまは薄れてしまっていると思う」とおっしゃっていました。

 

http://kininarukininaru.hatenadiary.jp/entry/2016/05/15/ジャイ子の名前は?本名が明かされない本当の

 

確かに、僕たちが小さい頃(30年くらい前)のアニメは、もっと夢と希望と友情と愛が全面にあったような気がするなぁ。今も夢とか友情とかの物語はたくさんあるんだろうけど、昔の方がその色が濃かった気がしますね。

 

エクラアニマルのアニメ作りにも、「子どもたちに本当に見せたいアニメを、手作りで心をこめて作りたい」という想いがあるそうです。その想いで制作された「風のように」を、シリアでも見られるようにするといった話も出ています。キャプテン翼のように、サッカーというスポーツを通じて、孤独感を和らげたり、夢や希望を持つことができたりするアニメもすごくいいと思います。

それと合わせて「風のように」で見られる、日本人の強さと優しさ、そして仲間とともに苦難を乗り越えていく姿を、凄惨な状況が続いたシリアの子どもたちに見てもらいたいですね。そしていつか、今の争乱が治まった時、日本に訪れてもらいたいものです。

 

僕たちも、電子書籍というメディアを使って、漫画やアニメとコラボしながら、シリアの子どもたちのためにできることを、考えたいと思います。

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