デジタル化で変わり始めた学力

公開日: : 教育問題, 本の電子化, 電子書籍

増えるスマートフォン保有率

昨日は家族と食事に行き、本を読んで、自然の中を散歩し、紙のノートにアイデアを書き出して想いを巡らせた。久しぶりにデジタルデトックスをしたと実感する1日だった。いつ何時でもスマートフォンをいじる人をよくみかける。かくいう自分もその一人だろう。スマホが無いと生きていけないわけではないが、不便さは感じるし困りごとも多くなりそうだ。

総務省の通信利用動向調査より、個人のスマートフォンの保有率を見ると、2011年に14.6%であったものが、2016年には56.8%と5年間で4倍に上昇している。今後はさらにその保有率が増えていくだろう。

(出典)総務省 通信利用動向調査

デジタル化する教育環境

進研ゼミでおなじみの、ベネッセコーポレーションの研究所が、子どもたちの読書履歴と学力テスト、アンケートの結果から「読書量が多い子どもほど、学力が伸びている」という結果を発表している。その中で興味深いのは、特に学力の伸びた分野。読書量との関係性というと、伸びたのは国語かと思いきや「算数」だったという点。今回の研究結果では、小学5~6年生の子どもたちのうち、読書量が多かった(1年4カ月の間に10冊以上読んだ)子どもは、国語、算数、理科、社会の4科目平均で偏差値が1.9ポイント向上。たくさん読書をしている子どもほど学力が向上し、特に「算数」に影響読書量が「多い」「少ない」「ない」群について、1 年 4 か月の偏差値の変化を比較したところ、「多い」子どもは平均で+1.9 ポイントであるのに対し、「無し」はー0.7 ポイントと偏差値を下げていた。とくに算数で偏差値の変化の差が大きく、「多い」群では+3.5 ポイント、「無し」群ではー1.3 ポイントだった。

読書履歴を活用したデータ分析
https://berd.benesse.jp/special/bigdata/ebookanalysis.php

学力テストの結果を基に子どもたちを3グループに分け、各学力層で読書の効果が異なるのかを確認。その結果学力が低いほうが読書の効果が大きかったというものだ。4教科の偏差値の変化を見ると、「学力上位者」では「読書 多い」群と「読書 無し」群の差+1.5 ポイントに対して、「学力下位者」では、「読書 多い」と「読書 無 し」の差+4.7 ポイントだった。僕は算数は苦手だったけど、皆さんの中でもそういう方がいらっしゃるのではないだろうか?個人的に読者はしていたが、算数は伸びなかった、、、これは人によるのだろう。

ポイントしては、子どもたちは読書を通じて自分が感じたことや疑問を調べたり、誰かと共有するきっかけを作ったりしているということ。そういう体験が、多様な資質・能力を高めることにつながると考えらると述べられている。

さらに興味深いのが、電子書籍を利用した子どもを対象に良かったと感じることをたずねた結果だ。「授業で取り上げられた本を読んだ(71.3%)」「わからないことがあったら自分で調べるようになった(66.9%)」「本について家の人と話した(60.0%)」などが上位にあがった。「学びの広がり」から「他者とのつながり」まで、読書のメリットを幅広く実感していることがわかったという。これは自社のPRもあるので、電子書籍を些か贔屓目に見ているところもあるが、「わからないことがあったら自分で調べるようになった」というのは確かなことだと思う。

実際に中学生の我が子も、何かわからないことがあるとすぐに「ググる」。今の中高生はネット検索のネイティブなのだ。電子書籍では、わからない言葉が出てきた際に、アプリ内での検索やブラウザと連携しての検索が簡単にできる。紙の辞書と首っ引きで本を読む必要はない。ネット検索は何か1つのことを調べてからの派生力が半端ではない(それが良いかどうかは別として)。自分で能動的に調べた方が学力や知識が身につく、かどうかは専門家にお任せするとして、ともかくも教育や学習の電子化は確実に進んでいる。そしてそんな教育環境の中で育った若者たちが社会を構成していく。今後はますますデジタルを活用した学び方、働き方か加速していくだろう。僕たちの世代は、そのインフラを作っていく必要があると思う。

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