本は無料で読むのが当たり前という時代が近づいている

公開日: : 電子書籍

有志によって受け継がれる青空文庫のスピリッツ

みなさん青空文庫はご存知ですよね?ご存知ない方もいますか?
青空文庫は、著作権保護期間が過ぎた作品や、著作者本人から承諾を得た作品をインターネット上で無料で公開するサービスのことです。夏目漱石や太宰治などの日本を代表する作家から、紀貫之や福沢諭吉などの歴史的作品、さらに海外作品も数多く収蔵されています。

青空文庫webサイトより

青空文庫は1997年に、作家でありフリーの編集者でもある富田倫生氏と、その志を共にする仲間によって活動がスタートしました。なんと誕生して以来、ずっとボランティアの力で運営されているんですね。作品のテキスト入力や校正、Webサイト管理までボランティアが行なっています。このボランティアの皆さんの地道な活動により、私たちは歴史ある日本文学作品を無料で読むことができるんですね。感謝、感謝です。これまでは、ブラウザで読むのが基本だった青空文庫ですが、いまやスマホアプリも出ていて、有料版では音声読み上げ機能、残りページ表示、帯色選択機能など、機能面も充実しています。

青空文庫のような仕組みは日本だけかと思ったら、海外にもありました。それがStandard Ebooksプロジェクト。

Standard Ebooksプロジェクトは、高品質で、誰でもアクセス可能なオープンソースであり、無料でパブリックドメインの電子書籍が読むことができるボランティア主導の非営利の取り組みです。他のソースから本の情報を転写し、オリジナルの組版と編集・校正を行います。電子書籍のファイルはEPUB形式、Kindle向けのAZW3形式、Kobo向けのKEPUB形式、Advanced EPUB形式で配布されているほか、ブラウザ上でそのまま読めるページも用意されています。電子書籍に使われている表紙はプロジェクトの参加者が描いたり用意したもの。まさに日本の青空文庫のような取り組みです。

クオリティーが高い電子書籍を無料で公開

Standard Ebooksの特徴として以下のようなことがあります。

■モダンで一貫したタイポグラフィ
他の無料電子書籍は、プロ品質のタイポグラフィにあまり力を入れていません。Standard Ebooksプロジェクトでは、各電子書籍を開発する際に、厳格で現代的なスタイルマニュアルを適用し、プロ級の一貫した組版基準を満たしています。そのためとても見栄えが良いんですね。

■丁寧な修正を伴う完全な校正
他のソースからの転写は、しばしばタイプミスが見られたり、一貫性のないスペル、アクセントマークの欠落、句読点の欠落などの問題がおこります。このようなソースに修正を加えることは困難であったり、不可能であったりするため、エラーが修正されることはほとんどありません。Standard Ebooksでは、電子書籍をリリースする前に、各電子書籍を慎重に読み込み、オリジナルのページをスキャ・チェックし、可能な限り多くのタイプミスを修正しています。万が一見落としがあったとしても、Gitソースコントロールシステムに保存され、誰でも簡単に修正を行うことができます。

■豊富で詳細なメタデータ
オリジナルの詳細な書籍概要や百科事典のソースへのリンクなどのメタデータが含まれています。機械処理や、技術志向の読者に最適です。

■最先端の技術
Standard Ebooksは、ハイフネーション対応、ポップアップ脚注、高解像度のベクターグラフィックス、リーダ対応の目次など、最新の電子書籍リーダー技術を活用しています。テクノロジーが提供する最高の読書体験を提供するとともに、電子書籍が常に最新の状態であるように、先進技術をいち早く取り入れています。

■ハイクオリティーのカバー
本が選ばれる要素として大きいのが表紙です。ほとんどの無料電子書籍は、あまり表紙に拘らないものが多いというのが現状です。Standard Ebooksは、パブリックドメインであるファインアートの膨大なコレクションから、魅力的でユニーク、適切で一貫性のあるカバーを各電子書籍向けに提供しています。

 

無料でパブリックドメインのものというと、多少クオリティが低くても仕方ないと思いがちですが、質の部分に手を抜かず、本の魅力を伝えるカバーデザインや、フォントや読書機能を充実させることでユーザビリティーを良くする努力をしているのが、Standard Ebooksが人気となる要因でしょうね。

サブスクモデルの読み放題や、クオリティーの高いパブリックドメインの電子書籍など、デジタル化が進む中で本の在り方がどんどん変化してきています。遅かれ早かれ、本は実質無料で読めるものになっていくでしょう。最新の技術とホスピタリティーで本のある生活を、楽しく充実したものにしていきたいですね。

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