人の欲が招く笑えない顛末

公開日: : 昔話

若さを求めるのは世の常?

先日、もうすぐ3歳になる息子と、近くにある大きな公園に行きました。
日本で2番目に大きい湖である霞ヶ浦のほとりにある公園で、敷地面積がかなり広い。滑り台やブランコなどの遊具や、アンデルセン童話に出てくるような風車、鯉がわんさか泳いでいる池、サッカーの試合が2試合同時にできる広いグラウンド、そして一面に敷き詰められた芝生。子どもとっては、のびのびと体を動かすことのできるありがたい場所です。

ちょっと前まで私が前を小走りして、それを必死で追いかけてきた息子が、いつの間にか驚くようなスピードで走るようになりました。うっかりすると置いてけぼりをくらうほど(笑)。この日も「ちょっと待ってて」と言って、おもむろに走り出した息子。すぐにUターンしてくると思ったのに、どこまでも突っ走っていく。やばい!追いつけない!と思ってこっちが必死で追いかけました。

子どもは一瞬で成長していきますね。そして、その成長曲線が物凄い右肩上がり。最近走り込んでいなかったけど、これはまた本気でトレーニングしないと置いていかれるな、、、と気合を入れ直しました。

いつまでの若くありたいというのは、女性も男性も同じですね。とはいえ、体が衰えていくのは自然の摂理。年齢を重ねると、若々しい体や健康な体を保つには、相応の努力が要ります。そんな努力なしに、若さを取り戻せるものがあるとしたら、皆さんは欲しいですか?決して怪しい商品の勧誘じゃありませんよ(笑)。

日本の昔話に「若返りの水」というお話があります。「赤ん坊になったおばあさん」という名前でも知られていますね。「若返りの水」ってアンチエイジング商品として、深夜のTVショッピングや通販サイトでもありそうですが、このお話の中の水は本当に体が若返ってしまいます。

偶然その水を見つけて飲んだことで若返ったおじいさんと、それを見たおばあさんがとんでもないことになってしまうというお話です。
では、あらすじを見ていきましょう。

若返りの水のあらすじと教訓

むかしむかし、山のふもとの村に、年老いたおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山の木を切って、炭を焼いて近くの町ヘ売りに行くのが仕事でした。
ある日、いつものように山へ薪を取りに行ったおじいさんは、よろよろと山を下り始めました。
その日はとても暑かったので、おじいさんはとても喉が渇いていました。

ふと見ると、岩の間からきれいな水が湧き出ていました。
「これは、ありがたい」と、おじいさんはその水を手ですくって飲みました。
それは冷たくてとてもおいしい水でした。
しばらくすると曲がっていたおじいさんの腰が伸びて、おじいさんはどんどん若返っていきました。
おじいさんは水のおかげで元気が出たと喜んで山を下りて家へ帰りました。

家に着いたおじいさんが「ばあさんや、帰ったよ」と叫ぶと、出迎えに来たおばあさんがびっくり!!
おじいさんの姿を見たおばあさんはびっくりして、目を見開いています。
そこにいたのは、すっかり若返ったおじいさんだったのです。

驚いたおばあさんは、おじいさんに尋ねました。
「何があったんですか、おじいさん!?」
おじいさんもおばあさんに言われて、初めて自分が若返っている事に気づきました。
「きっとあの水を飲んだせいだ。あれは若返りの水だったんだな。」
おじいさんは、山で見つけた水の話しをおばあさんに聞かせました。

「まあ、そんな水があるなら、わたしも行って飲んでみましょう」
おばあさんはそう言って笑いました。
明日には自分も泉の水を飲んで若返る事を想像しながら、おばあさんは眠りにつきました。

次の日、おばあさんは朝早くから山へ出かけて行きました。
おじいさんは、おばあさんがさぞかし若くきれいになって帰って来るだろうと、楽しみにして待っていました。

ところが昼になっても、夜になっても、おばあさんは帰ってきません。
おじいさんは心配になって、村の人たちと山へ探しに行きました。
しかし、どこを探してもおばあさんの姿はありません。
「いったい、どこへ行ってしまったんだろう?」とみんなで話し合っていると、
「オギャー、オギャー」と草むらの中から、赤ん坊の泣き声が聞こえて来ました。

おじいさんが近づいてみると、おばあさんの着物を着た赤ちゃんが、泣いているではありませんか!
おばあさんは水をたくさん飲みすぎて、赤ん坊まで若返ってしまったのです。
驚いたおじいさんは赤ん坊を抱き上げて、「馬鹿だなあ、ばあさんの奴。飲み過ぎて赤ん坊になってしもうた。」
おじいさんはガックリとうなだれながら、赤ん坊を抱いて家へ帰りました。

というお話です。

若さへの渇望は、今も昔も変わらないんですね。もっと若く、もっと若くと欲をかいて水を飲んでしまったばかりに、おばあさんは赤ん坊に戻ってしまいました。現代でもアンチエイジングの商品は数多ありますが、あまり若さを求めすぎてしまうと、赤ん坊にはなりませんがお金が底をついてしまうかもしれませんね。

このお話の教訓は、人間何かと欲はつきませんが、ほどほどにしておいた方がいいということ。
しっかりトレーニングして、健康的で若々しい体をつくりましょう!

関連記事

子どもの発想力を育てるとんち話「一休さん」

2021/11/05 |

目次 日本全国各地に存在したとんち者 一休さんの代表作品「屏風の虎」 ...

記事を読む

あなたの干支は何ですか?十二支のはじまり

2021/11/19 |

11月も後半に入り、いよいよ今年もあと1ヶ月ちょっととなりました。 街ではクリスマスソングとともに...

記事を読む

おばあちゃんの知恵袋はいつの時代も健在だった

2021/09/28 |

高齢者を敬う敬老の日 先週はシルバーウィークという連休期間でしたね。 もともとあったものではない...

記事を読む

かさじぞうに登場する六体のお地蔵様の意味とは?

2021/08/10 |

大晦日、雨や雪で濡れている道端のお地蔵様に笠をかぶせた善行により,おじいさんが福運を授かるという話。...

記事を読む

  • 企業メディア化真価道場
  • 住まいのQA
  • スマートブックス
  • 失敗しない家づくり読本

    失敗しない家づくり読本
    発売日 : 2021/3/27
    一般社団法人コミュニティービルダー協会 (著)
    ¥500 (電子版)

  • THE REAL RICH LIFE

    THE REAL RICH LIFE
    発売日 : 2021/1/29
    Hikaru Deguchi (著)
    ¥1,028 (電子版)
    ¥2,519 (ペーパーバック)

  • 天使との対話

    天使との対話
    発売日 : 2021/1/16
    中西 識叡子 (著)
    ¥800 (電子版)
    ¥1,452 (ペーパーバック)

  • Japanese Style
    発売日 : 2021/1/13
    Hironobu Ishikawa (著)
    ¥834 (電子版)
    ¥2,201 (ペーパーバック)

  • TSUNAGU モンゴル×日本
    発売日 :2020/3/15
    ガンフヤグ テンギスボルド(著)
    ¥500 (電子版)
    ¥990 (ペーパーバック)

  • 子供たちに伝えておきたい“日本のこと”
    発売日 : 2019/12/28
    飛岡健 (著)
    ¥528 (電子版)
    ¥1,430 (ペーパーバック)

  • SDGsに取り組もう 建築業界編
    発売日 : 2019/12/25
    浄法寺 亘 (著)
    ¥550 (電子版)
    ¥1,320 (ペーパーバック)

  • 頼みたくなる住宅営業になれる本
    発売日 : 2019/12/25
    浄法寺 亘 (著)
    ¥800 (電子版)
    ¥1,430 (ペーパーバック)

  • ビジネスに役立つ 日本の偉人の仕事術
    発売日 :2019/9/5
    オモイカネブックス(著)
    ¥864 (電子版)
    ¥1,782 (ペーパーバック)

  • と金志士 上巻
    発売日 : 2019/7/26
    オモイカネブックス(著)
    ¥540 (電子版)
    ¥1,430 (ペーパーバック)

  • 大人のための科学的勉強法
    発売日 : 2019/7/18
    福井一成(著)
    ¥700 (電子版)

  • 不調リセット
    発売日 : 2019/6/10
    竹井仁(著)
    ¥1,058 (電子版)

  • たるみリセット
    発売日 : 2019/6/10
    竹井仁(著)
    ¥1,058 (電子版)

  • 食品異物対策
    発売日 : 2019/6/4
    中村茂弘(著)
    ¥500 (電子版)

  • 技術・技能伝承法
    発売日 : 2019/6/4
    中村茂弘(著)
    ¥500 (電子版)

  • ドクター福井の開成流勉強術
    発売日 : 2019/5/22
    福井一成(著)
    ¥700 (電子版)

  • 世界を解く数学
    発売日 : 2019/5/22
    河田直樹(著)
    ¥800 (電子版)

  • TSUNAGU スロベニア×日本
    発売日 : 2019/2/27
    ニーナ・ハビャン(著)
    ¥500 (電子版)

  • 春ちゃんのマシュマロタイム
    発売日 : 2019/2/19
    今井真理子(作)
    こばやしまりこ(絵)
    ¥800 (電子版)

  • 科学で考えるごみゼロの未来
    出版社 : 2018/9/15
    広瀬立成(著)
    ¥480 (電子版)
    ¥815 (ペーパーバック)

  • とっておきの見込み客発掘法

    とっておきの見込み客発掘法
    出版社 : 2018/9/13
    石川博信 (著)
    ¥840 (電子版)
    ¥1,430 (ペーパーバック)

  • 日本列島ダニさがし
    発売日 : 2018/5/13
    青木淳一(著)
    ¥600 (電子版)

  • KARADAチューニング
    発売日 : 2018/3/19
    外薗明博(著)
    ¥600 (電子版)
    ¥1,284 (ペーパーバック)

  • 障がい者アートの未来を探して
    発売日 : 2018/2/1
    熊本豊敏(著)
    ¥600 (電子版)
    ¥1,078 (ペーパーバック)

  • 建築神殿論
    発売日: 2017/12/25
    武田暁明(著)
    ¥600 (電子版)
    ¥1,386 (ペーパーバック)

  • 我は日本人なり
    発売日 : 2017/6/26
    竹元正美(著)
    ¥600 (電子版)
    ¥1,078 (ペーパーバック)

  • おみず
    発売日 : 2017/4/1
    AKI (絵・作)
    ¥840 (電子版)

  • 国境を越えたサムライ先生
    発売日 : 2017/2/21
    外薗明博(著)
    ¥600 (電子版)
    ¥1,386 円(ペーパーバック)

  • 島嶼見聞録
    発売日: 2017/2/19
    木越祐紀子(著)
    ¥480 (電子版)
    ¥1,320(ペーパーバック)

PAGE TOP ↑