『日本列島ダニさがし きみのそばにダニがいる』電子版がリリースされました!
1989年ポプラ社から出版された
『日本列島ダニさがし きみのそばにダニがいる』(青木淳一著)
が、約30年の時を経て、電子書籍として復刊しました!
現在横浜国立大学名誉教授である、著者青木淳一氏と電子化のお話をしてから約半年。様々な要件をクリアしながら、電子書籍として出版することができました。「ダニ」と聞くと、人や動物の血を吸う厄介者というイメージがあるかもしれません。著者に出会うまで私もそう思っていました。しかし、ダニの生態や働きについて伺い、その姿までも顕微鏡で見せてもらうことで、ダニがとても身近で親しみやすい生き物だと実感するようになりました。そしてダニのことをもっと多くの人に知ってもらい、正しい知識を伝えたい!と思ったのです。
著者の数ある既刊本の中から選んだ数冊から、この本の電子化を決めたのは子どもにもわかりやすく書かれており、これからの子どもたちがスマートフォンやタブレットを使って、家庭や学校で読めるようにしたいと思ったから。そして何より、こんな面白くてためになる子ども向けの本が絶版になってしまっていることが残念で仕方がなかったからなんです。もちろん、子どもだけじゃなく大人も十分楽しめて、勉強になる本ですよ。この本を読んで生物学者、動物学者になったという方も多数いらっしゃいます!
子どもたちはもちろん、生物学者や動物学者を目指す学生さん、そして生涯学習として大人のみなさんに読んで頂きたい”逸冊”です。
電子化に際しご協力下さった著者青木淳一先生、またポプラ社の皆様に、改めて感謝申し上げます。
著者紹介
青木淳一
1935年、京都市に生まれる。1958年、東京大学農学部農学科を卒業。
1963年、東京大学大学院生物系研究科博士課程を修了。ビショップ博物館(ハワイ)昆虫研究部研究員、国立科学博物館動物研究部研究官、横浜国立大学環境科学研究センター教授、神奈川県立生命の星地球博物館長を経て、現在は横浜国立大学名誉教授。農学博士。
【著者からのメッセージ】
もう30年近くも前にポプラ社から出版された、青木淳一著「日本列島ダニさがし きみのそばにダニがいる」が、このたびジーレックスジャパン株式会社オモイカネブックスより電子書籍として販売されることになりました。
原著は、ダニの本としては初めて小学校高学年生向けに書かれたものでした。しかしこれを読んだ中学生や高校生の中には、読んでいくうちにワクワクした気持ちになり、のちに生物学者になってしまったという人もいます。また、ダニのことはほとんど知らないおとなたちにとっても、やさしい言葉で書かれたこの本は、「わるさをしないダニという未知の世界を知るうえで、自分たちにもちょうどよい本だ」という評判が立ちました。これは著者としてはまことにうれしいことです。ただ残念なことに、本書はとうに絶版になっており、ほしいと思う人は古本屋さんで探すほかありませんでした。そういう意味から、今回の電子書籍はとても喜ばしいことです。
しかし、なにせずっと以前に書かれた本ですから、子どもの一カ月の小遣いが10円だとか、最も人気のある力士が千代の富士だとか、現代から見るとそぐわない内容もあちこちに見受けられます。そのような箇所には注釈[*]をつけることにしました。また、登場人物も原著ではA君、B君というように仮名にしていましたが、今は立派な研究者になられた方々も多く、なにも差し支えはなくこちらの方が礼に叶うと考え、今回は注釈[*]で本名を記しました。
将来は生物の研究者になりたいという夢を持っている小・中学生のほか、一般の方々にも気楽に読んでいただけるエッセーとして、この電子書籍がその役割を広げてくれることを希望しています。
『日本列島ダニさがし きみのそばにダニがいる』電子版のご購入はこちらから
http://omoikanebook.g-rexjapan.co.jp/products/detail.php?product_id=39