10増10減は何のため?
次回の参議院選挙区での「10増10減」が可決されましたね。
宮城、新潟、長野の定数を2ずつ減らして、北海道、東京、兵庫を2ずつ増やす「6増6減」に加え、鳥取と島根、徳島と高知を合区して2ずつ減らし、愛知と福岡を2ずつ増やして「10増10減」という内容です。
以前から、いわゆる『一票の格差』問題というのはあったわけで、2013年に「違憲状態」と最高裁でも判決がくだっていました。
もちろん、同じ一票なのに価値が違うというのは低い人(都市部)からすれば腹立たしいものだとは思うのですが、私は「そんなに悪いことなのかな」とも思うようになりました。
一つの県には複数の地方が含まれていることがあります。
例えば、私の出身地である福島県の場合は文化圏が『会津(山側)』『中通り(中央部)』『浜通り(太平洋側)』と分かれており、方言もそれぞれです。
もし、福島県の定数が2になって会津からの立候補者が選ばれない(人口比ならありえます)となるとどうでしょう。
「地方創生」とは逆の結果になってしまうような気がしてしまいます。
極端なたとえかも知れませんが、仮に『世界国会』みたいなものがあって、『中国は日本の10倍の人口があるから議員数も10倍ね』と言われたらなんか納得できない感じです。
イスラム圏では民主主義が根付かない理由の一つとして、都市ごとに宗派が違ったりするので一つの県内でも細かいところでは意見が統一しづらく、特に少数民族などは選挙をしても代表が選ばれづらい=政策に参画できない、ということがあります。
これからの定数選定にも、ぜひ文化圏を考慮し活かしたものをと思いました。