子どもの幸せを願うひな祭り
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最終更新日:2024/02/16
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今日、息子を保育園に迎えに行ったら、大きな雛人形が飾ってありました。この前豆まきをしたと思ったら、もう雛人形が登場しました。早いものであと2週間もすれば桃の節句です。
女の子がいる家庭では毎年ひな祭りのお祝いしているのではないでしょうか。
ひな祭りっていつから始まったのでしょうね?
そして、ひな祭りと言えば、ちらし寿司に蛤のお吸い物、そしてひなあられ。一体なぜこれらを食べるのでしょうか
無病息災を願ったひな祭り
ひな祭りの歴史は古く、その起源は平安時代中期にまで遡ります。
中国・秦の時代、上巳の日に、身を清めるために川に入り穢(けが)れを落とすという故事があり、平安時代に日本に伝わりました。
当時の人たちは、三月の初めの巳の日に、上巳(じょうし、じょうみ)の節句といって、無病息災を願う祓いの行事をしていました。陰陽師を呼んで天地の神に祈り、季節の食物を供え、また人形(ひとがた)に自分の災厄を托して海や川に流したりしていたんですね。その後、災いを川に流すという意味で、人形を川に流す「流し雛(びな)」へと変化しました。また、この頃上流階級の少女たちの間で“ひいな遊び”というものが行われていました。ひいなとは人形のことで、紙などで作った人形で遊ぶ今でいうところのままごと遊びです。これは紫式部の『源氏物語』や、清少納言の『枕草子』にもその記載が見られます。
上巳の節句が三月三日に定まったのは、室町時代と言われています。ただ、この頃から安土・桃山時代にかけては、ひな人形を飾って愛でる現在のひな祭りとはだいぶかけ離れた、祓いの行事のでした。上巳の節句が女性のお祭りとなるのは江戸時代からのです。
江戸初期の寛永6年(1629)に京都御所で盛大なひな祭りが催されました。江戸中期には、女性だけでなく女の赤ちゃん誕生を祝う初節句の風習も生まれて、ひな祭りはますます盛んになりました。この頃からひな人形やひな道具の種類が豊富になり、贅沢なものも作られるようになりました。それに伴い、幕府が華美なひな人形を禁じるお触れを出していたほどです。明治以降、新政府がそれまでの行事を廃止して新しい祝祭日を制定しました。これにより節句行事が衰退しますが、その後上巳、端午、七夕などの節句は復活を遂げ、現在でも民間行事として祝っています。
ひな祭りの料理の意味とは?
ひな祭りといえば、料理も楽しみの1つです。ひな祭り独自の料理がありますね。でも、なぜこういった料理が食されるのでしょうか?
まずは「ちらし寿司」。
以前このブログでも書いたお寿司の起源とも言われている「なれ寿司」に、エビや菜の花を乗せて彩りを加えたのが由来と言われています。それが現代に受け継がれてる中で、より華やかで見栄えのするものに変化し、今の「ちらし寿司」になったと考えられます。
実はちらし寿司にのっている具材にも、それぞれに意味があるんですね。
・エビ=腰が曲がるまで長生きできるように
・レンコン=先が見通せるように
・豆=健康でマメに働く
お節料理も各食材にこういった意味がありましたね。見た目も華やかで、縁起の良い意味の食材を多く使っているちらし寿司は、ひな祭りに欠かせない料理になりました。
次に蛤の「お吸い物」。
これもちらし寿司と一緒で、ひな祭りに欠かせない料理の1つです。蛤は二枚貝の一種で、対の貝はぴったりと合っても、それ以外の貝が合うことは絶対にないのです。この蛤の特徴が仲の良い夫婦を表すものとされていて、一人の相手と永遠に仲良く過ごせるようにという願いが込められていると言われています。今やそういう時代ではないかもしれませんが、一人の人と添い遂げるという願いが込められているんですね。
そして定番の「ひなあられ」。
元々「雛の国見せ」という、貴族階級の娘達が雛人形を川辺や野原に持ち出し、春の景色を見せてあげるといった風習の際に食べるものとして生まれたものなんですね。ひなあられには娘の健康を祈願するという意味が込められています。ひなあられは四季を意味する「桃・緑・黄・白」の4色で構成されていて、「一年を通して娘の幸せを祈る」という意味もあるんです。
最後に「菱餅」。
緑、白、ピンクの3色の餅を菱形に切って重ねた菱餅を見たことがありますか?ひな祭り以外だとほぼ目にすることはないですよね?この配色にはこんな意味があります。
・白:子孫繁栄、長寿、純潔を願う。血圧を下げるひしの実が入っている。
・緑:健やかな成長を願う。強い香りで厄除け効果があるよもぎの餅。
・ピンク:魔よけの色。赤いクチナシの実には、解毒作用がある
菱餅は、ひな祭りの起源とされている上巳の節句と共に中国から伝わった風習で、元々は母子草という草餅でした。これが「母子をついて餅にする」と嫌われるようになり、日本では蓬を使うようになったといわれています。
いかがでしたでしょう?ひな祭りとその料理に関するルーツを探ってみました。
平安時代から続く素晴らしい日本の風習であるひな祭り。ぜひお子さんの健康と幸せを願いながら、皆さんでお祝いして下さいね。
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