あのロングセラーを生みだした 名作家と名編集者から学ぶ


何度も何度もその文章を練り直して、より良いものにすること!確か、それが「推敲」という意味でしたよね。中国の故事からきている言葉で、教科書で昔習ったような気がします。曖昧な記憶だったので、ちょっと調べてみると以下のようにありました。

 

 唐(とう)の国の詩人賈島(かとう)は、自分の作品中の語句の「僧は推す(おす)月下の門」の一句を「僧は敲く(たたく)月下の門」にするべきか迷っていた。ロバに乗って考えにふけっていた賈島(かとう)は、有名な詩人の韓愈(かんゆ)の行列につっこんでしまった。韓愈(かんゆ)は、その非礼(ひれい)を怒るどころか、「敲く(たたく)」の方がよいと教えてくれたことから、この語ができた。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~gakusyuu/koziseigo/suikou.htm

 

「ぐりとぐら」シリーズの作者さんで有名な中川李枝子さんについて、どうやって長い間、あれだけの子供の心を惹きつけるあたたかいお話ができてきたんだろうなあと思いながら、記事を読んでいたら、作品をつくる際に何度も消したり、直したりを繰り返していたということをおっしゃっていました。あれだけ愛される作品を作り上げるためには、それだけの検討と直しというものがあったのだなあと、この「推敲」という言葉を思い出しました。

 

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http://www.fukuinkan.co.jp/ninkimono/detail.php?id=1

 

また、その作品をよくするための推敲作業には、石井桃子さんという名編集者の方の力があったそうです。石井桃子さんもまた偉大な方で、くまのプーさん、うさこちゃんシリーズを訳した児童文学者の一人。編集、翻訳、出版を経て児童文学者として功績を残されています。中川さんは、石井さんと何度も何度も推敲をし、素敵な作品を生み出してきたそうです。石井さんがいつもペンを持って、中川さんを待ち構えていて、一緒に削ったり、直したりしていく作業が楽しみだったと。

 

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http://www.ehonnavi.net/special.asp?n=37

そして、その石井さんは児童文学を極めていくためには、「図書館にある本を全部読んで自分でつかみとること。いくら作品に詳しくても、楽しんでいなくては無能である」とアドバイスをされたそうです。良い作品を作るためには、たくさんの本に出会うこと、そして楽しむ感覚を忘れないこと、それをふまえた上で、何度も何度も良いものを作り出すために、練り直すことそれが大切なのだと思いました。

 

作品づくりには、作家さんがいて、編集者さんがいて、繰り返し練り直して行かなければいけません。簡単にうなづくだけでもいけないし、良いものに向かって、とことん諦めない力!そして、その力をつけるためにたくさんの作品を読んで良い企画、良い表現をひらめくことができる感覚を磨いていきたいなあと改めて、考えさせられました。ロングセラーの秘訣をちょっとのぞけたような気がします。

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