絵本のチカラ
絵本ってどんなことができるのだろう？
お母さんとのコミュニケーション、しつけ、おしえ、感性、文字を覚える、発見、想像、癒し・・・まだまだいろんなことがあると思う。
「どうしてお友達と遊べなくなったの・・・」という絵本をご存知だろうか？
シリアの内戦の経験をした子どもを題材にした絵本で、絵が大好きで子どもの頃から絵を描き続けているシリア出身の児童絵本作家の女性が作成されたそうだ。
http://www.bbc.com/japanese/video-37404273
この絵本では内戦の時に感じたことを絵にしていて、それをシリアの子どもたちに読み聞かせているという。これを一緒に読んでいくことによって、子どもたちは自分の体験や気持ちを話し始めたという。絵本をきっかけにして、自分の感情や思いを話すという機会が生まれたそうだ。
また、絵本の主人公は自分ではないので、それについて語ることで客観的に思いを伝えたり感じることもできたりする子もいるそうだ。絵本があって、それを読み聞かせてみんなで話していくことで、今まで話せなかったことが話せるきっかけになっているのだと思う。
また、イギリスでこの絵本を子どもたちに読み聞かせたところ、シリアでどんなことが起きているか知り、それがよくない状況だと感じていたようだ。読んだ子どもはシリアの子どもたちに手紙を書いて、戦争が終わることを信じて、親身になっている気持ちを伝えていたと、読み聞かせた作者は話していた。またシリアを知らない人たちがたくさんいるから、シリアに対するイメージも変えていきたいと語っている。
絵本を一緒に読むことで、心を和らげたり、一人じゃないんだと思ったり、気持ちを話せたりする。知らなかったことも感じることができる。絵本を通して、強くなれることもあるのだと思う。世界の絵本を読むことができたら、初めて知ることがあったり、希望が湧いたり、助けたいと思ったり、勇気が出たり、心をたくましくしてくれるのではないだろうか。それがきっと世界を変える力になってくれると思う。
