図書館があるということ


図書館はいつ始まったのだろう?

 

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早期の図書館としては有名なものが、紀元前7世紀に作られたそうだ。アッシュールバニパル図書館というメソポタミア北部の宮廷図書館で、王室の記録、年代記、神話などたくさんの文書が残されていて、現在も大英博物館に保管されているということだ。

 

昔の図書館は有料で貴族や学者以外は利用できなかったりしたそうだが、15世紀ごろ、活版印刷の技術が生まれたことで大量生産ができて、誰でも無料でという公共の図書館が広まっていったという。

 

日本で公共の図書館ができたのは明治時代。図書館という言葉が法律に定められて、知識層以外の一般層に図書館の存在が定着していったそうだ。日本で無料でだれでも利用できる図書館があることが今では当たり前になっていて、大人も子供もたくさん利用をしているが、当たり前ではない国もまだまだある。

 

シャンティ国際ボランティア会の皆さんは、図書館が当たり前に存在していない国々に長い間絵本を届けたり、図書館の設立などを行っていると弊社の取材などを通して知った。その図書館の存在がどのくらい大きな意味を持っているのか、現地の子供たちの感想、設立に携わった人のお話を通して感じることができる。

 

ホームページでシャンティ広報課の鎌倉さんの対談を拝見したが、図書館は、「親がいなくても、難民でも、差別をせずに扉を開けてくれる場所」という言葉が印象的だった。その話をしてくれた留学生の方は、図書館があったから留学ができたと話していたそうだ。図書館という場所があることで、誰もが学ぶ場所を持つことができる。何かをしようというきっかけをじわじわと育ててくれて、将来の行動につながっているなんて、とても大きな存在だと思う。

 

また、お父さんが出稼ぎに行ってしまって、お母さんも畑に朝から晩まで働きに行ってしまっているカンボジアのチューンチャナルちゃんのお話を読んだ。学校の図書館へ行って、一生懸命絵本の物語を覚えているという。それをお母さんと離れて泣いている弟に聞かせ、たまに来るお父さんからの電話で、お父さんに伝えてお父さんを楽しませているそうだ。離れたお父さんとの大事なコミュニケーションになっているのだろうと思う。

 

図書館の存在、本の存在がたくさんの助けになっていて、心にゆっくりといろんな種をまいているのだと思う。シャンティさんの長年の取り組みを私たちも精一杯応援していきたい。紙の本をめくる良さもたくさん知ってほしいし、たくさんの本を手にとってほしい。もし、家から出られないような環境にあった時にも本を届ける手段として、図書館を通じて、電子書籍も力になれたら、もっと多くの人の心に種をまいていけるのではないだろうか。ネット環境が十分でない場所では、普及のさせ方はまだまだ解決すべきことがたくさんあるが、図書館を通して心で種を育てるお手伝いができたらいいなと思っている。

 

 

 

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