興味はストーリーから
http://www.shoeisha.co.jp/press/detail/309
「ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング」というフィンランド発の絵本を見つけました。フィンランド出身のリンダ・リウカスさんという女性のプログラマーがクラウドファンディングによってお金を集めて、本が作成されたそうです。リンダさんはプログラミングの世界での中心人物の一人で、Rails Girlsの創立者です。
Rails Girlsは、あらゆる場所で若い女性にプログラミングの基礎を教える団体です。数年間で160 を超える都市でワークショップが開催され、10,000人以上の女性がプログラミングの基礎を学んでいるそうです。
絵本は、プログラミングのコードの書き方を学ぶというものではなく、プログラミングをするときの考え方のヒントを教えてくれる絵本です。絵もとても可愛らしくて、ストーリーは好奇心いっぱいの女の子が宝石を探す冒険をする中で、コンピュータやプログラミングの楽しさを発見していくお話になっています。
イラストもフィンランドの雰囲気を伝えてくれるようなパステルカラーの可愛いらしいもので、物語の後半には物語で学んだことが実践できる練習問題があり、ストーリーから興味を持って、考えたりできるような流れになっています。練習問題と言ってもパズルのような迷路のような絵を使ったもので、楽しんで考えられるようなものになっています。
易しく説明する力って自分が理解するだけではなくて、伝える思いやりや才能がないとできないことだと思うので、本当にすごいなあと思います。難しいことを難しく説明する、話し合うより、ずっと難しいことではないかと思います。
“『ルビィのぼうけん』は、子ども向けにはとどまらない本”
Fast Company(ファストカンパニー)[米・ビジネス誌]
“女の子をプログラミングへと向かわせる、はじめの第一歩”
TechCrunch(テッククランチ)[米・ニュースサイト]
“『ルビィのぼうけん』は、まちがいなく反響を呼ぶ”
WIRED(ワイヤード)[米・情報誌]
など、書評でも絶賛されています。
ストーリーを読むというのは、好奇心をかき立てたり、興味を抱いてもらったりするのにとても有効だなあと思います。IT大国でプログラミング教育が進んでいるフィンランドでは、教育者に責任と自由が大きく与えられていて、それを実現するための材料も国をあげて用意されていると聞きます。その環境も手伝って、このような楽しい絵本が生まれたのかもしれないですね。
ストーリーから興味を持って、行動に結びつけることができる本の可能性はまだまだ大きく広がっています。私たちも電子書籍を使って、興味をかき立てたり、その後の行動を広げられたりする現実と結びつけられるようなお仕事をしてきたいと思っています。