海を渡って愛されている絵本たち


今一番日本の児童書が翻訳出版されている国はどこかご存知ですか?

 

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http://www.kodomo.go.jp/anv10th/publishing/index.html

 

日本の絵本には素敵な作品がたくさんありますよね。海外でどのくらいから日本の絵本が読まれているのかと調べてみると、1960年代から翻訳、出版されていったようでした。ボローニャやフランクフルトで行われたブックフェアに出品されたことで、日本の児童書が世界に広がり、主にアメリカ、イギリスなどの欧米で出版されたそうです。いわさきちひろさん、中川李枝子さんなど今でも年代問わず、親しまれていますよね。至光社や福音館書店が先駆けで海外への出版活動を始め、学習研究社、講談社なども翻訳して出版をしていったそうです。

 

1980年代になると、絵本、文学以外の作品が増え、自然科学に関する本の出版に広がりを見せるようになりました。絵本では、「くまたくんのえほん」、14匹シリーズの本、いもとようこさんの「こねこちゃんえほん」など動物を主人公にした本が多く翻訳されました。欧米での出版はこの頃がピークとなりました。アメリカ、フランスと共に出版が多かったのが韓国だそうです。この頃からアジアでの出版が増え、台湾などでも件数が多くなりました。

 

2000年に入り、フランスでは変わらず出版は続きますが、アメリカ、ドイツなどでは件数が減ってきます。一方でアジアでの出版は急成長しました。韓国、台湾だけではなく、中国、インドネシアでも増えてきました。民主化、経済発展を背景として、印刷技術などの発展も影響していますが、欧米より言葉の壁が低いというのも後押ししているそうです。ポプラ社が一番多く出版をしていて、ささきようこの「くまくんのあかちゃんえほん」などが代表的ですが、韓国、台湾、中国で多く出版されています。

 

1つの本が複数の国で訳されていたり、ある1国だけで訳されていたり、アジア圏で出版が広がっているもの、欧米で広がっているもの、それは様々です。今は1位は韓国、台湾、中国の順で出版件数が多くアジアでの広がりが大きいです。次いでアメリカ、フランスなど50カ国以上で日本は出版されています。

 

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http://www.kodomo.go.jp/anv10th/publishing/index.html

 

例えば、たくさんの国々で訳されている「とりかえっこ」という絵本。ひよこがいろいろな動物と鳴き声をとりかえていくというストーリーですが、これも国によって鳴き方が違うので、台湾は「チッ」、フランスでは「ピュウ」、イタリアでは「ピヨ」、中国では「チー」と違いがあります。一つの絵本でも国によって文化によって、訳が変わってきたりするのですね。

 

海外でも日本の素晴らしい絵本を読んでいただいたり、日本で親しまれている絵本を他の言語で読んでみたりできたら、異文化理解につながりますね。海外の絵や文化もたくさん取り入れられたら、子どもの想像力も理解力もぐっと幅が広がります。日本の絵本をどんどん発信できるように、国際交流が広がるようにしくみを作っていこうと思います!

 

 

 

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