子どものように絵を読む力で右脳を鍛えよう
大人は絵本を開いた時にまず文字から読み始めるそうです。一概に全員がそうとは言えないと思いますが、そういう方が多いのだということだと思います。でも、子どもは絵を観ています。そして、文字を読んで、また絵を観ます。大人は絵本に限らず、図のあるような本でも図を見ないで文字を追うそうです。まず文字で情報を得て、理解をしようとする傾向にあるようです。絵からは無限の解釈ができるので、子どもは絵本を何度も読みたいと思うのだそうです。大人は文字を読んだら次のページに進んでしまいます。絵を観ることをなかなかしないことが多いようです。
これは大人は左脳が働いていて、子どもは右脳が働いているという興味深いお話がありました。子どもは絵本を読むときに絵を読んでいるのだそうです。大人は文字を読んでいます。だから絵本を読めなくなったら、左脳人間になってしまったということ。他にも美術館に行き、絵を観ているときにタイトルを見て「なるほど」と言ったりします。知らないうちに答えを求めていて、それに納得したりします。でも絵からできる解釈はたくさんあります。音楽も同じですね。本当はこういうつもりで描いたのかもしれないこと、作ったかもしれないメロディーなど、いろいろな受けとめ方がありますね。
左脳は右脳よりも小さくて、実は絵や図を見て理解する右脳を働かせる力を持っている方が記憶力が高まるそうです。文字で覚えようとすると限界がきてしまうので、絵や図、映像で記憶するようにすると無限の可能性を働かせてくれて左脳で覚えるよりずっとよく働いてくれるそうです。例えば授業中に書いた黒板、ノートもそういえば、ピンク色でこんな文字が上の方にあったなあとか記憶を持っていて、大事なことが思い出せたりということがあったような気がします。写真家は文章の表現が得意な人が多いという傾向があるそうですが、映像としていろいろなことを捉えている習慣があるからではないかということです。
絵本を楽しめる子どもの持つ絵を読む力は、実は大人にも重要なことだったのですね。絵は無限の解釈ができるから、子どもは絵本を楽しむことができ、多くの大人が忘れているような絵を読む力を持っているから、子どもの力は素晴らしい。そして、大人も右脳をたくさん働かせたらまだまだ大きな可能性があり、左脳ばかりに頼らない脳の使い方ができるようになります。情報の多い社会で詰め込んでいく記憶から少し見方を変えて、絵本を楽しみながら右脳のチカラを楽しんでみてはいかがでしょうか。