選び抜かれた言葉たちがつめられた絵本


言葉って本当に大切ですね。自分の気持ちを伝えることもそうですし、相手のことを知るためにも、そして物事を知るためにも、考えるためにも、元気を出すためにも、励ますためにもどう伝えたらいいかなあと悩みます。同じ言葉でも言い方も様々ですし、言うタイミングもあります。言葉に乗せられた目に見えないものがたくさんあるのだと日々気づかされています。特に絵本の世界では、短い文章の中に言葉がいきいきと独特に表現されているものがたくさんあります。

 

絵本の文章は子どもにわかるような短いものが多いですが、実は簡単ではありません。絵本の翻訳というのは本当に難解だとよく目にします。子どもは初めて知ることが多く、言葉はイメージを伝えるためにとても大切になります。そして知っていることも限られているので、伝わりやすい表現を心がけて選び抜かれた言葉たちが文になっています。絵のイメージとピッタリくるような言葉選びをされています。のぶみさんという絵本のベストセラー作家さんのfacebookを拝見していますが、本当に何度も何度も何ヶ月も練り直して1冊の本ができているのだとよくわかりました。

 

絵本の中の文章は、子どもに伝えるための文章ということで、普通に使う言葉よりわかりやすいもの、伝わりやすいものを選んでいく作業があります。そして、イメージをしやすいような擬音語や擬態語(オノマトペ)を入れたりすることが多いです。擬音語などは文化によって違います。また、表現も文化によって喩えが違うので、ピンとくるようなものを選びます。母国語だけでも何ヶ月ももしかしたらもっと長い間悩んで生み出された言葉ですが、さらに異国の文化に合うようにとなるととても勉強が必要になると思います。

 

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例えば、村上春樹さんが翻訳された「おおきな木/シェル・シルヴァスタイン」という絵本があります。「And then the tree was happy… but not really.」という文章があるそうですが、旧訳では「きは それで うれしかった・・・だけど それは ほんとかな」となっていて、村上さんの訳では「それで木はしあわせに・・・なんてなれませんよね」となっています。シンプルな文章ですが、言葉の伝わり方が全然変わってきますし、私だったら思いつきません・・・。言葉ってセンスなんですね。

 

絵や言葉のセンスとして散りばめられている絵本は大人以上に深くイメージする子どもに世界を広げてくれる大きな役目を果たしています。初めての世界を見せてくれて、ふくらませてくれます。選び抜かれた言葉がいきいきとする絵本たちを日本でも世界でも紹介できるように、電子書籍のチカラで発信していきたいです。

 

 

 

 

 

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