大人も子どもも脳を育てる絵だけの絵本
新しい年がスタートしましたね。今年もどうぞ宜しくお願い致します。
新しい気持ちで、いろいろなことに取り組んでいきたいと思い、大好きな絵本について初心にかえって考えてみたいと思います。
私が絵本を好きになったきっかけの本は「ゆきだるま」というお話を読んだ時で、「スノーマン」として知られている方の方が多いかと思いますが、日本語版では訳されたタイトルになっている、レイモンドブリックスさんの絵本に出会った時でした。もしかしたら、文の付いているものも出版されているのかもしれないのですが、私が読んだものには、まったく文字がなく、絵だけで描写されている絵本でした。
絵だけの絵本を読んでいる時、知らないうちにセリフやお話を自分の中で組み立てていることに、最近気づきました(笑)子供の頃も、きっと空想しながら読んでいて、いろんな気持ちを感じていたと思うのですが、その時の自分らしさ、気持ちを入れながら読んでいたのではないかと思います。そして、それを大人になって子供に読むときにも、書いてあるセリフやお話ではないので、似ているけれど、毎回少し違った内容になっていました。
絵のない絵本で、毎回少しずつ味の違うストーリーを作れる絵本というのは、子供にとって、新鮮で少しずつ新しい言葉を理解するチャンスになっているということがある記事に書かれていました。大人が発する言葉が毎回違うから、面白い、聞いてしまう効果もあり、また新しい言葉も飛び出してくるので、理解する良い機会を作ってくれているのですね。決まった言葉を繰り返し伝えることで、理解できることもあると思うので、絵と文の絵本、絵だけの絵本それぞれ良いところがあると思っています。
以前のブログでも紹介させていただいたのですが、子供は絵からたくさんのことを感じ取っていて、文字より絵を読んでいて、大人は文字を追ってしまっているという事実があるそうです。大人にとっても、絵だけの絵本というのは想像力を働かせたり、感情を動かされたりする、いつもは少し忘れてしまっているようなクリエイティブな脳を動かすチャンスを作ってくれると思います。
今年出版させていただくAKIさんの絵本は、絵で心を動かされ、その後に文字があることで文字でまた新しい発見やいろいろなことに気付かされるような、絵と文の二段階の感動+融合した魅力を感じていただける作品になるのではないかと思っています。絵だけで読んでみること、文を入れて読んでみること、いろいろな感動を味わえるようにこれから制作をしただく予定ですが、忙しい日常から、ふとクリエイティブの世界に導けるようなそんな作品をお届けしていきたいと思っております。乞うご期待です!