最後の大型輸出品となるか?住宅メーカー海外進出

日頃はお世話になっております。ジーレックスジャパンの石川です。

先日前年10月期―12月期の住宅市場の発表がありましたが、依然として厳しい状況が続いています。そんな中以前から進出はありましたが、ここにきて住宅メーカーの海外進出そして成功例が相次いで出てきています。国内市場でみると縮小化そして先細りになっている。住宅市場ですが、海外に目を向けるとまだまだ住宅不足であり今後爆発的に需要が見込まれる地域も沢山あります。今回日経ビジネスに特集された事例も含めて紹介したいと思います。

 

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新興国の成功例ではタイでのSCGハイム(積水ハイムのタイ合弁会社)が目覚ましい。

富裕層向けの4500万の商品と1900万の商品を投入したが現地の価格帯より割高だが中間層を取り込みながら販売が伸びている。地域の特性もあるが、顧客からは「換気システムが素晴らしい、省エネ、設備、耐震ともに気に入っており高いけど家を買うならこれにしようと決めていた」など声が上がる。また工場生産(プレハブ)の家も斬新で工場見学を開催すると入りきれないくらいの人が毎回集まる。昨年は160棟、2021年には年間1000棟売上げ300億を目指すと現地法人もいきこんでいる。

 

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毎回大人気の工場見学

 

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工業化住宅(プレハブ)の人気が強い

 

パナホームではインドネシア市場で現地の需要に沿った長屋タイプの「リンクハウス」が人気だ。TOTOのウォシュレットの人気は世界規模になっているが、イスラム圏のインドネシアでも人気は高い。ただ「温水」は好まれない。亜熱帯ということもあり、むしろ「冷水」が好まれる。その為仕様変更して細かく要望にこたえる工夫も人気の要因だ。日本の消費者に鍛えられた顧客対応能力が生きている。また商品性能でもパナソニックの看板は強い。住宅と家電をセットで購入する方の需要も見込めるためパナホームは海外事業では、グループ内協業を推進している。

 

この他にも大和ハウスが中国でのマンションや土地開発でも成果を上げており中国だけで年間1000棟は達成したいとしている。いわゆる新興国市場だけでなく、オーストラリアやアメリカへ進出では、積水ハウスシャーウッドがすでにオーストラリアでは人気がでている。性能とデザインと最新の設備機器が人気でいづれも現地の住宅価格よりも割り高であるが大変人気で既に年間100棟は越えそうな勢いだという。また省エネも評価が高くランニングコストの少なさ、そしてエコを意識した素材も人気の秘訣だという。

 

一方で木造系では一条工務店もアメリカ市場で「売れすぎ」ともいえる状況だという。

耐震性と省エネなどが優れていると評価が高く、現地では対応しきれないほどの引き合いで嬉しい悲鳴だという。 現状では大きく分けると新興国などでプレハブ系が人気で先進国では木造が人気という構図だが、新興国であっても都市化が進めばやはり木造建築に人気が集まるだろうと予測される。ウサギ小屋といわれた日本の住宅は海外市場も席巻しような感さえある。

 

地域工務店でも海外進出しているところもあるが、まだプレハブほどの動きは見えていない。世界中で日本建築が受け入れられるときも遠い日ではないかも知れないと思う。現在はまだヨーロッパなどでは動きはないが、今後市場の一つとしては間違いなくチャレンジすべきと思う。本物はどこでも通じるといい、当時オートバイでヨーロッパ市場に打って出て成功を収めている。

 

訪日した外国人のうち4割位が京都へ行きたいといっているそうだ。様々な目的のうち日本建築を見たいということもあると思う。そして素晴らしいと思ってもらえているのであれば、世界に広がらないはずがない。プレハブ住宅が現在の日本技術の粋とすれば、日本の在来木造建築は歴史と職人業の粋ともいえるものだと思う。

 

プレハブ住宅が今後海外で発展すればするほど、日本の在来木造建築は脚光を浴びてくるだろう。寿司がSUSHIへラーメンがRAMENへと広がりを見せているように、日本の大工も「DAIKU」となり木造建築と同じように日本を代表する文化の一つになってくるのではないかと期待を持ちながら見続けたいと思う

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