今の日本には新しい寺子屋が必要かな


みなさん寺子屋は覚えています?昔ありましたよね?リアルタイムに生きていた人はいないと思うけど(笑)。

 

寺子屋とは…

江戸時代、町人の子弟に読み書き、計算や平易な道徳等を教育した民間教育施設である。手習所や手習塾ともいう。「寺子屋」の名称は主に上方(京都・大坂・伊勢など)で用いられ、江戸では「手習指南所」「手跡指南」などと呼ばれた。これは、寺子屋の「子屋」が「こや(小屋)」に通じることや、「屋」が屋号に通じることが、教育の場の名称として適切ではない、と考えられていたからである。なお、現代では、「寺小屋」と表記することもある(Wikipediaより)

とWikiさんは語っています。

 

そう、昔の読み書きそろばんの民間教育施設ですね。今や日本では義務教育制度があり、高校は都道府県や市や区が運営するものがあり、その上で私立があるといった状況ですね。誰でもと言うと語弊があるけど、国民の殆どが読み書きを学ぶ環境があります。でも、世界にはそんな場所が無い世界がいっぱいなんですね。さらに国内では学ぶ場所があっても学べないというケースもあったりして。

 

昨日は、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟、公益財団法人ユネスコ・アジア文化センターが主催の「国際識字デーイベント2016」に参加してきました。僕のブログでは頻繁に出てくる「識字」に関するイベンです。「識字」については、Wikiさんで検索してみて下さいな。

 

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識字の問題は国内でも深刻

 

今回のイベントでは、「読み書きの力が、生きる力に」と題して、「国際社会の取り組みと東南アジアの現状」「外国にルーツがある子どもたちの学習支援の現場とは~NPOの取り組み〜」「教師の立場から見える現外国籍の親をもつ子ども達の基礎教育が抱える課題」について、各パネリストの方がお話しされました。

パネリストのお三方は、長きに渡り海外での教育支援活動を行っていたり、国内で外国にルーツがある子どもたちの学習支援をしていたり、公立中学校で外国籍の親をもつ子どもたちの基礎教育をしているなど、みなさん同じ教育支援なのに対象とする子どもたちが違っているため、様々なお話が聴けてとても参考になりましたね。

 

これまで僕は、教育支援というと教育環境や場所、教材などの必要性を強く感じていました。ところが日本の公立中学校における外国籍の親をもつ子どもたちお話を伺って、ハード的な部分よりも遥かにソフト的な部分の改善が必要であることを実感しました。学校もあって、教材もあって、勉強できる環境はあるけど、学ぶことが困難だったりするんですね。

 

開発途上国と呼ばれる国々では、貧困のため学校があっても通えないという状況は理解していましたが、日本国内においても同様の環境下で生きている人たちがいます。親御さんが外国人の場合、日本国内における就労も厳しい場合もあります。また、両親の離婚により外国人のお母さんが一人で子どもを育てるケースもあります。それが要因となり貧困に陥り、学校での教育が難しくなることもあるとのこと。さらに、習慣的なことから親御さんの性格に至るまで、あらゆることが子どもたちの教育に影響を及ぼします。これは開発途上国とい呼ばれる国々のみならず、日本でも解決しなくてはならない問題だと思う。

 

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世界のどこで生まれても笑顔でいられるように

 

昨日ファシリテーターをお務めになられたのは、公益社団法人日本ユネスコ協会連盟の関口様でした。

関口様は1992年に、日本ユネスコ協会連盟へ入職され、以降四半世紀に渡って『世界寺子屋運動』という識字プログラムを担当しておられます。

日本ユネスコ協会連盟『世界寺子屋運動』http://www.unesco.or.jp/terakoya/issue/

 

活動の概要は

①日本国内でニーズの高い国を事前に調査し、現地家庭を訪問して、家族構成や収入、教育レベルなどを調査。

②調査結果を元に協議し、識字教育を中心にしたプログラムを構築。寺子屋(建物)は建設するが、いかに村人が自主的に参加し、独立して運営ができるかを重要視する。

③大人に対しては識字教育と併せて技術(職業)訓練の授業を実施。収入に直結するプログラムなども取り入れる。

④連盟の職員が村人と話しあいながら、村や人々全員がより豊かな生活をしていくためには、どうすべきかを二人三脚で考え、柔軟にプログラムを行う。

(日本ユネスコ協会連盟HPより)

 

そのようにして、教育を受けられない、読み書きが出来ないことで陥る「貧困の連鎖」を断ち切ろうと活動されているんです。ユネスコ連盟協会さんのサイトや、昨日をお話を聞くと、やはり大事なのは「建物」よりも人々の「心」なのかなぁって思う。海外のみならず、建物が充実しまくっている日本においても、行政、非営利、営利の枠を越えて、現代の新しい寺子屋を創る必要があるのではないかな。

競争から共創の社会へ。それが実現出来た時、世界の識字率は100%になるのかもしれない。

 

 

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