持続可能なエネルギーは何を持続させるのか?


2017年1月デンマークのコペンハーゲンで、新しいインターナショナルスクールが開設されます。

12,000枚のソーラーパネルを設置して、消費電力の約半分をそこから得るとのこと。

太陽電池は6,048スクエアメートルを覆い、生徒の皆さんは物理や数学の時間にはエネルギー生産量のデータを活用するなどが出来るそうです。学校側のねらいは、国際的な環境の中で生徒の能力を伸ばすことで、サステナビリティに重点をおける有能な”世界市民”にすることだそうで。建物自体を持続可能エネルギー発生装置にする。なんともデンマークらしい取り組みですね。

 

Danish.TM A Solar-powered School of the Future
http://danish.tm/article/solar-powered-school-future/

(ソース元:デンマーク大使館

 

最近我が家の周りも、いたるところにソーラーパネルがお目見えしています。

いわゆる耕作放棄地と言われる場所です。作り手の高齢化や都市部への転居などにより、ずっと放っておかれた土地です。草が伸び放題になったり、木が道路にかかってきてたり、車窓から捨てられるゴミで溢れていたりと、耕作放棄地の問題は色々あります。そういった問題の解決策の一つとして、ソーラーパネルを設置するのはいいかもしれません。

雑草は刈られ、雑木林は伐採され、きれいに整地されたところに黒と銀に輝くソーラーパネルが敷き詰められる。壮観ですね・・・

 

緑の木々とソーラーパネルどちらが必要なのかな?

8604780141_3529d6fa5f_o画像:lovingyourwork.com

 

僕の自宅の周りは、30年ほど前まではホタルが飛び交い、田んぼの用水にはタニシやゲンゴロウやザリガニが生息し、ドジョウを取るための仕掛けにはタヌキがかかったりしていました(笑)

今のようにエアコンが無くても、夏の夜には裏の竹林や杉林から吹く風で涼がとれたものです。蚊帳を吊った中でかき氷などを食べながら、ホタルの光を愛でた日を懐かしく想い出すことがあります。

 

人が生きるためにエネルギーは必要です。化石燃料に代わる持続可能なエネルギーの創出も必要です。

でも、片田舎の僕の自宅の周りで起きているソーラーパネル群大発生現象を見ていると、「これって本当に持続可能なんだろうか?」「これは誰のためのものなんだろうか?」と疑問に思うことがあります。

僕らは生存しているだけでゴミや有毒ガスを出し、他の生物たちに悪影響を及ぼす存在です。

だから絶滅すればいいというわけではなく、せめて他の生物の暮らしになるべく悪影響を及ぼさないことを考ることが大事だと思います。

 

先のデンマークの事例は森林伐採の上に進められるものではないでしょうけど(彼の国ですからそれは無いはず・・・)自然を大量に破壊してエネルギーを創り出すのはいかがなものかと。自然環境の破壊の上に成り立つ持続可能エネルギーってどういうことでしょ?

木を伐るのはとても簡単。技術が進めば短時間でいくらでも伐採できる。でも育つのにはとても時間がかかる。だからと言って絶対に伐ってはいけないということじゃない。人以外の生物が生息できる環境を保ちながら、人に必要なエネルギーを創出することは、人間ならば可能じゃないかと思うのです。いや人間がやらなきゃいけないことですね。

 

僕の住む地域もご多分に漏れず今後ますます過疎化が進みます。耕作放棄地だらけになります。

いずれそこに広がるのはソーラーパネル群ではなく、青々と茂った緑の木々と草花、そして多様性のある生物が生息し、人も十分なエネルギーを享受し、様々な循環が生みだされる場所であって欲しいと思います。いえ、そうしようと思っています。

そのために、明日も草を刈り、木を守ります。

 

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