新しいB&B 〜本と一緒に眠れるホテル〜


海外旅行などに行くと、比較的低価格で宿泊と朝食の提供を料金に含んだ「B&B」いわゆる、Bed and Breakfastを利用する方も多いのではないでしょうか?日本でもB&Bを冠するホテルチェーンも増えてきましたね。今月池袋に新しいB&Bがオープンしました。その名も「BOOK AND BED TOKYO」

 

l_kf_book_01 泊まれる本屋「BOOK AND BED TOKYO」(画像はitmedia.co.jpより)

 

Bedは同じ、でもBreakfastでなくBOOKなんですね。そうです、そのコンセプセプトは「泊まれる本屋」

本を読みながらいつの間にか寝ていたってことありませんか?僕は昨夜もそうでした。本を持ったまま横向きで寝ていて…そんなうっかり寝ちゃったを「最高の寝る瞬間」として、体験できるのがこのホテルだそうです。

 

設備としては、

ベッド30床

共同のトイレ・シャワールーム

くつろぎながら本を読めるロビースペース

ベッドを備えた本棚

無料Wi-Fi

オーブン&レンジ

電気ポット

エスプレッソマシン

食器

ゴミ箱

といったところ。

 

宿泊費は一泊

STANDARD 4,500円(税抜)

COMPACT 3,500円(税抜)

 

l_kf_book_02 泊まれる本屋BOOK AND BED TOKYO(画像はitmedia.co.jpより)

 

ビジネスホテルとカプセルホテルを足して2で割った感じ?とはいえ、本が好きな人にとっては楽しめる空間ではないでしょうか。

その広さからして、通常の書店や図書館のように大量の蔵書を揃えるのは難しいと思いますが、1~2泊する宿泊施設に読み放題の本が設置してあると考えれば、かなり楽しめる量なのだと思います。もちろん蔵書はしっかりセレクトされているようですから。

10月末現在で予約客の8割は日本人だとのことですが、いまは宿泊予約サイトBooking.comに登録したため、今後は外国人客も増えると予測されています。当然外国人観光者向けの書籍も準備されていて、今後はますます増やしていくのでしょうね。

 

前回のブログでも書きましたが、ネット書店の雄Amazonがリアル書店をオープンさせたり、TSTAUAが図書館を運営したりと、書店や図書館の在り方が変わってきています。

これまでのように、出版社が売って欲しい本を取次に流し書店に置いてもらう、書店は売れなければ逆の流れで返品する。どこの書店でも大体同じような本が同じ価格で手に入るといったことだけでは、本は売れなくなりましたね。

書店は本を買うところという概念から脱却し、本を通じて何かを経験・体験する場所にすることが、これからのポイントになるのではないでしょうか。その点で漫画喫茶やネットカフェ、カフェ併設の書店などは今までになかった本を読む空間を提供した革新的な取り組みだったし、前述の泊まれる本屋はさらにもう一歩先をいった取り組みだと思います。

 

ただ、まだまだデジタル化いわゆる電子書籍のメリットが生かされていないなぁと思うんですね。

デバイスの問題や電子化された本の数、やっぱり本は紙じゃなきゃって声など、電子書籍の課題は色々ありますが、僕はそこをひと工夫してデジタルの力を生かせるのではないかと思っています。もちろん本を読むということだけでなく、それこそ観光客向けのサービスや、その場所に行くからこそ受けられるサービスなど、デジタルだからできることがたくさんありますよね。

電子書籍市場は右肩上がりというデータもありますが、本という市場からするとまだまだなんですね。そもそも電子書籍を本と捉えるかという話もありますが。電子書籍が本として紙の本を凌駕していくということについて、僕は無いと思っています。電子書籍はあくまでもツールだと考えているのです。

紙の本と電子書籍は敵対するものではなく、それぞれの良さを引き出したり、足りない部分を補完しあう関係じゃないかな?

だから是非とも書店や図書館で、デジタルの力(=電子書籍)を活用したいと思っています。

 

技術にしてもサービスにしても多種多様なものが存在し、まったく新しいものを生み出すというのはとても難しい昨今です。0から新しいものを生み出すのではく、1+1を2や3や10にしていく工夫をしていきたいですね。

 

最後に、

仰向けになってタブレットで電子書籍を読んでいて、うっかり寝落ちしてタブレットが顔に落ちてきました。

電子書籍は寝落ちには向いていないかも…

 

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