電子書籍の市場はさらに拡大へ


■電子書籍市場拡大中■

今年もインプレス総合研究所が、国内における電子書籍および電子雑誌の市場規模を紹介する「電子書籍ビジネス調査報告書2017」を発売した。

 

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それによると、2016年度の電子書籍の市場規模は、1,976億円に達したという。2015年度は1,584億円で392億円増加したことになる。電子雑誌については、302億円ということで、電子書籍と電子雑誌を合わせると、2,278億円という市場になる。今後も市場は拡大を続けていくと推察されていて、2021年度には3,560億円程度まで成長すると予測されている。

 

2016年度は、電子書籍読み放題のKindle Unlimitedがスタートしたことが大きいのではないだろうか。音楽ではSpotify、動画ではNetflixやこれまたamazonのプライムビデオのように、ストリーミング形式の台頭が目覚ましい年だった。そういったストリーミング方式の読み放題サービスの利用率がどうなっているかというと、既に利用している人は17.5%、利用したいと思っている人が5.3%、または興味があるとする人が35.2%というアンケート結果も出ている。

 

■ストリーミングから読み放題へ■

こういったストリーミング形式の読み放題サービスで8割を占めるのがコミックである。

最近公共交通機関に乗った際にふっと周りを見渡すと、存外スマホやタブレットで漫画を読んでいる人が多い。特に若者(僕から見て10〜20代の人たち)の利用率は高いと思われる。それは数字も表していて、2016年度の漫画の規模は1,617億円、前年度からは340億円増加している。その一方で、文芸書、実用書、写真集など、いわゆる文字物とされるコンテンツは、359億円となっている。

この点が、電子書籍はほとんどがコミックと言われる所以になるのかと思うが、僕はそもそも電子書籍というものは、紙の本を電子データにしたものと思っていない。もちろん、紙の本を電子化することだけでも、様々な可能性が見えていると思うが(軽くなるなんていうのは、初期の話)、もっともっと新しいことを生み出せるポテンシャルを持っている。

 

 

例えば、それは音楽との融合であったり、アニメや映画とのコラボであったり、世界への発信と共有であったり、大凡紙の本が電子になったという範疇を、大幅に越えていくものと考えている。なので、そもそも紙の本と電子書籍はまったく別のものと考えた方がいい。今更感のある話かもしないが、電子書籍は「書籍」と付いているが、基本的にはEPUBという、htmlとcssで作られたウェブページと同類のものである。

 

当初は、htmlとcssで構成された静的なページを、本のページをめくるようなユーザインターフェースにより、読書感覚を持たせるようなもだった。その後EPUBのバージョンが上がっていき、EPUB3.0では、縦書やルビといった日本語組版の特徴が取り込まれた。このことで「日本語の書籍をEPUBで電子化する」という動きが活性化し、日本でも電子書籍が認識されるようになる。

 

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電子書籍創生期は、Voyagerが開発した.book、シャープが開発したXMDFという電子書籍フォーマットが主流となっていたが、EPUB3.0が登場してからは、EPUBに準拠した電子書籍リーダーが採用され、様々なアプリが開発されている。かくいう僕たちも、EPUBが閲覧できるリーダーアプリを手がけている。

 

EPUBデータをつくることが難しいかと言えば、そんなことはないと思う。もちろん、これまでまったくhtmlなどに関わっていないと、些か困難なこともあるが、決してできない話ではないと。EPUBデータを制作するネイティブアプリや、スマホアプリも徐々に数を増やしている。このようなシステムは、僕たちも開発して持っている。とても簡単にEPUBデータを制作し、出力することができる仕組みである。

 

そういうわけで、電子書籍の市場はこれからますます伸びていくと推察される。その中で、紙の本を既に出版しているけど、なかなか売れないと嘆く著者、そしてそんな著者の本を預かっている出版社の人と、どのようにして本を電子化し、どのように売っていくのか、ユーザー(読者)のメリット、著者のメリットは何か?といったことを共に考え、提案していきたい。

 

次回からは、電子書籍の基本的な構成についてお伝えしようと思う。

 

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