聞いて書いて日本の知恵と技を後世へ残す


桜の開花が発表されてからというもの、寒の戻りで寒い日が続いています。

この季節は卒業や入学など学生さんにとっては節目の時季ですね。

僕は昨日、とある活動の卒業式、、、いやフォーラムに参加してきました。

「聞き書き甲子園」という活動をご存知ですか?

 

スクリーンショット 2016-03-28 22.14.39

 

聞き書き甲子園というのは、毎年全国から100人の高校生が参加して、造林手、炭焼き職人、木地師、漁師、海女など、自然と関わるさまざまな職種の“名人”を訪ね、一対一で「聞き書き」をします。話し手の言葉を録音し、一字一句すべてを書き起こしたのち、ひとつの文章にまとめるのが「聞き書き」です。

これ僕もやったことありますが、とても大変な作業なんですよね。

 

特に高校生にしてみたら名人たちの言葉は初めて聞くこともいっぱいだと思うので、まずそれが何なのか、どういうものなのかを知ることが始めないといけないでしょうね。参加する高校生は「聞き書き」を通して、名人の知恵や技、そして生きざまやものの考え方を丸ごと受けとめ、学ぶのです。

昨日は2015年度の聞き書き甲子園に参加した100名の高校生をはじめ、聞き書きを受けた名人の代表の方々も参加しての大フォーラムでした。壇上に上がって高校生と名人が、聞き書き体験を思い起こしながら対談する場面があったのですが、その距離はとても親密になっていて、名人たちの目は孫を愛でる祖父母のようでした。

 

この活動は「認定特定非営利活動法人 共存の森ネットワーク」のほか、農林水産省、文部科学省、環境省、当NPOなど7団体で構成する、聞き書き甲子園実行委員会が主催しているもので、「持続可能な開発のための教育(ESD)」としても注目されているそうです。

 

人にはもともと自然とともに生きる知恵があり、それを伝承しながら暮らしを営んできました。しかしながら、いつの頃からか伝え聞く知恵や経験よりも、新しい情報や革新的技術に重きをおくようになり、効率化や合理性を求めるようになりました。

そして「自然に返せる以上に資源を摂らない」それが当たり前だった暮らしはいつの間にか一変し、いまや地球が2.7個必要になるとまで言われるようになってしまいました。

 

ヒノキ人工林のある里山P7306340-1里山の暮らしの知恵や技を後世に伝えたいですね

 

「聞き書き甲子園で高校生がまとめたものを電子書籍にさせて欲しい、そして世界に発信させて欲しい」

共存の森ネットワークのみなさんに僕がしたのはそんな提案でした。

恐らく100年、200年後の後世の人々にとって、この内容は貴重な財産になるだろうと思ったからです。その頃の人たちが見ているものは電子書籍じゃないかもしれません。でも、きっと何らかの形でデジタルデータは継承してもらえるのではないかと思うのです。

前述したように多くの省庁や団体で構成されているので、僕たちが電子化するのはなかなか難しいのですが、いずれ手がけさせてもらいたいと思っています。これは宝物になりますよ。

この活動がずっと続くように、僕も微力ながら応援していこうと思います。

 

人の知恵や経験を後世に残していくこと、それは地球での持続可能な暮らしを取り戻すための活動であり、そうしてレコーディングされたものは後世の教科書になると思います。

僕たちが進める電子書籍事業は、その一翼を担うものにしなければいけないと、改めて思った1日でした。

 

 

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