今に活かす松下幸之助翁の「新国土創成論」
公開日:
:
最終更新日:2025/06/14
未分類
松下幸之助翁の「新国土創成論」を現代の日本へ!
未来を拓く国土創生のビジョン
こういう話って楽しさと真剣さがあって私は好きですが、
皆さん、いかがですか。
テーマは、「松下幸之助翁の『新国土創成論』を現代の日本にどう活かすか」
「松下幸之助って誰?」って思う人もいるかもしれませんね。
パナソニック(旧松下電器産業)の創業者であり、
「経営の神様」とも呼ばれた、本当に素晴らしい方なんです。
彼が生涯をかけて考え抜いたことの一つに、「新国土創成論」というものがあります。
松下幸之助翁の「新国土創成論」?
まず、この「新国土創成論」について、
少しだけお話しさせてください。難しく考える必要はありません。
松下翁がこの論を提唱したのは、戦後間もない、日本がまだ焼け野原だった頃、
そして高度経済成長期の真っただ中、日本が大きく発展していく時期でした。
当時の日本は、食料も物資も不足し、多くの人が苦しい生活を送っていました。
そんな中で松下翁は、
「このままではいけない。日本にはまだまだ可能性があるはずだ!」と考えたんです。
「新国土創成論」の基本的な考え方は、大きく分けて三つあります。
-
「未利用国土の活用」: 日本には、まだまだ使われていない土地がたくさんある。
-
山林や、人の住んでいない地域、そして海まで含めて、
-
これらの未利用の国土を有効活用すれば、食料生産を増やし
-
、産業を興し、もっと多くの人が豊かに暮らせるようになる、と考えました。
-
例えば、広大な山林を開発して大規模な農場を作ったり、
-
海岸線を埋め立てて新たな工業地帯を造ったり、といった壮大な構想を持っていました。
-
「科学技術の導入と生産性向上」: 伝統的なやり方だけでは限界がある。
-
最新の科学技術を積極的に取り入れ、農業でも工業でも、
-
生産性を飛躍的に高めることが重要だと説きました。
-
例えば、大規模な機械化農業や、最新鋭の工場建設など、
-
当時の最先端技術を駆使して、日本の生産力を底上げしようとしたのです。
-
「人間性の尊重と幸福の追求」: これが松下翁らしい、
-
最も大切な考え方かもしれません。ただ単に土地を開発してモノをたくさん作ればいい、
-
というわけではありません。そこで暮らす人々が、心豊かに、
-
幸せに暮らせることが何よりも大切だと考えました。地域の特性を活かし、
-
そこに住む人々の働きがいや生きがいを大切にする。
-
つまり、経済的な豊かさだけでなく、精神的な豊かさも同時に追求する、という視点があったのです。
簡単に言えば、「日本の国土にはまだまだ無限の可能性がある!
科学技術と知恵を使って、人々が幸せに暮らせる新しい国づくりをしよう!」
という、壮大で希望に満ちたビジョンだったわけです。
現代の日本はどんな状況?
さあ、ではこの松下翁の考え方を、今の日本に当てはめてみましょう。
今の日本は、戦後とは全く違う状況にありますよね。
経済は豊かになり、モノに溢れています。
しかし、その一方で、様々な課題も抱えています。
-
少子高齢化と人口減少: これが一番大きな課題かもしれません。
-
子どもが減り、高齢者が増えることで、労働力不足や社会保障の問題が深刻化しています。
-
地方では、人がいなくなって、家屋が廃墟になったり、耕作放棄地が増えたりしています。
-
地方の衰退と都市への集中: 若者が都会に出てしまい、
-
地方ではお店が減ったり、学校が閉鎖されたりして、活気が失われつつあります。
-
結果として、東京など一部の都市に人口や機能が集中し、過密化が進んでいます。
-
自然災害の増加と国土強靭化の必要性: 地震、台風、豪雨など、
-
近年、日本では大規模な自然災害が頻発しています。国土の脆弱性が露呈し、
-
災害に強いまちづくりが喫緊の課題となっています。
-
グローバル化と競争の激化: 世界中の国々との競争が激しくなっています。
-
日本が持つ強みを発揮し、世界の中で存在感を示していく必要があります。
-
AIやIoTなど、技術革新の波: AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)など、
-
新しい技術がものすごい勢いで進化しています。これらをどう活用して、社会をより良くしていくか、知恵を絞る時です。
-
環境問題と持続可能性: 地球温暖化や資源の枯渇など、
-
地球規模の環境問題が深刻化しています。持続可能な社会をどう築いていくか、これも大切な視点です。
なんだか、課題ばかりで暗い話になってしまいましたね。
でも、ご安心ください!松下翁の精神を受け継ぎ、
これらの課題を乗り越えるためのヒントが、「新国土創成論」の中にはきっと隠されているはずです。
松下幸之助翁の「新国土創成論」
を現代に当てはめる!日本の国土創生のビジョン
さあ、ここからが本番です。松下翁の壮大なビジョンを参考にしながら、
現代そして将来の日本の国土創生のビジョンを、具体的に考えていきましょう。
キーワードは、「多様性のある共存社会」そして「レジリエントな国土」です。
1. 「未利用国土」の再定義と「多拠点共生」の推進
松下翁は未利用の土地を開発する、という発想でしたが、
現代の日本における「未利用国土」とは、何も手付かずの原野だけではありません。
-
「過疎化地域」の再生: 人が減り、活気を失った地域こそ、
-
現代の「未利用国土」と捉えることができます。
-
例えば、空き家、耕作放棄地、廃校などです。
-
これらを単に「廃墟」として放置するのではなく、
-
新たな価値を生み出す「資源」として活用していくことが重要です。
-
- 事例:
- 空き家活用: 地方の古民家を改装し、
- ワーケーション(ワーク+バケーション)施設として活用する動きが盛んです。
- 都会の企業がサテライトオフィスを設置したり、
- フリーランスの人が短期滞在して仕事をしたり。
- これにより、地域の飲食店やお店が潤い、新たな交流が生まれています。
- 例えば、徳島県神山町では、IT企業のサテライトオフィス誘致に成功し、
- 若い移住者が増え、過疎化が進んでいた町に活気が戻りました。
- 他にも、長野県軽井沢町では、リゾート地の特性を活かし、
- 都心からのアクセスが良い立地を武器に、
- 企業の研修施設や個人向けのワーケーション拠点として、
- 空き家や遊休施設が積極的に活用されています。
- 耕作放棄地の再生: ドローンやAIを活用したスマート農業を導入し、
- 大規模な農場として再生する動きも出てきています。
- 高齢化で農業ができなくなった土地を、
- 最新技術でよみがえらせ、新たな雇用の場を生み出すことができます。
- 例えば、福島県会津地方では、スマート農業を取り入れた企業が、
- 高齢化で手放された田畑を再開墾し、高付加価値作物の生産に挑戦しています。
- また、和歌山県紀美野町では、耕作放棄地を再生し、
- チョウザメ養殖やトリュフ栽培といった
- 高収益型農業に取り組む事例もあります。
- これは、地域に新たな産業と雇用を生み出すだけでなく、
- 地域ブランド力の向上にもつながっています。
- 廃校の再活用: 廃校になった校舎を、
- アートギャラリー、コワーキングスペース、宿泊施設、
- あるいは地域コミュニティの
- 交流拠点として生まれ変わらせる事例も増えています。
- 地域の歴史や思い出が詰まった場所を、新しい形で活用することで、
- 地域のアイデンティティを守りつつ、新たな価値を生み出すことができます。
- 例えば、石川県金沢市では、廃校となった小学校が「金沢21世紀美術館」となり、
- 国内外から多くの観光客を呼び込んでいます。
- また、山梨県富士吉田市では、使われなくなった中学校が「新世界乾杯通り」
- というレトロな飲食街に生まれ変わり、若者を中心に人気を集めています。
- 事例:
-
「多拠点共生」: 都市と地方を行き来する、
-
あるいは複数の拠点で生活するライフスタイルを積極的に推進します。
-
これにより、都市の過密を緩和し、地方にも人や活気を呼び込むことができます。
-
デジタル技術の発達により、どこでも仕事ができる時代だからこそ、
-
この「多拠点共生」は大きな可能性を秘めています。
-
事例:
- 企業の「分散型オフィス」: 本社機能の一部を地方に移転したり、
- 従業員が自宅や地方のコワーキングスペースから
- 働くことを奨励したりする企業が増えています。
- これにより、従業員のワークライフバランスが向上するだけでなく、
- 地方の経済活性化にも貢献します。
- NTTグループは、全社員の約3割が原則リモートワークとなり、
- 地方移住を促進しています。
- あるスタートアップ企業では、
- 社員が地方に散らばって生活しながら、
- オンラインで密に連携を取り、
- 必要に応じて集合するという「フルリモート+合宿型」の働き方を導入し、
- 優秀な人材の確保と地方での活動を両立させています。
- 週末移住・二拠点生活: 平日は都市で働き、
- 週末は地方のセカンドハウスで過ごす、
- あるいは農作業を体験するなど、
- 都市の便利さと地方の自然を満喫するライフスタイルを選ぶ人が増えています。
- これにより、地域の特産品消費や交流人口の増加につながります。
- 例えば、千葉県いすみ市では、
- 都心から電車で1時間半という利便性を活かし、
- **「週末農家」や「二拠点居住者」**を積極的に誘致しています。
- 地域住民との交流イベントも活発に行われ、
- 新たなコミュニティが形成されつつあります。
-
2. 「科学技術の進化」と「人間中心のスマート化」
松下翁は科学技術の導入を説きましたが、
現代の科学技術は想像をはるかに超える進化を遂げています。
AI、IoT、ロボット、ビッグデータ、
再生可能エネルギーなど、これらを国土創生にどう活かすかが鍵です。
-
「スマートシティ」ならぬ「スマートビレッジ」の展開
-
: 大規模な都市だけでなく、地方の小さな集落でも、
-
ICT(情報通信技術)を積極的に導入し、生活の質の向上と持続可能な社会を目指します。
-
事例:
- 自動運転バスの導入: 高齢化で免許返納が進む地域での移動手段の確保。
- 買い物や病院へのアクセスを容易にします。
- 人口の少ない地域でも効率的な運行が可能になります。
- 例えば、茨城県境町では、
- 全国に先駆けて自動運転バスの定常運行を開始し、
- 高齢者の移動手段を確保しています。
- これは、過疎地域の交通課題解決のモデルケースとして注目されています。
- 遠隔医療・オンライン教育: 医師や教師が不足する地域でも、
- 質の高い医療や教育を受けられるようにします。
- これにより、住む場所による格差をなくし、
- 地方でも安心して暮らせる環境を整えます。
- 例えば、離島や山間部など医療過疎地域では、
- オンライン診療システムを導入し、
- 専門医の診断を遠隔で受けられるようになっています。
- また、学校の統廃合が進む地域では、
- オンラインでの合同授業を行うことで、
- 多様な学習機会を提供しています。
- IoTによる見守りシステム: 高齢者の一人暮らしが増える中、
- IoTデバイスを活用して、離れて暮らす家族が見守ったり、
- 緊急時に自動で通報したりするシステムを導入します。
- これにより、高齢者が安心して地域で暮らせるようになります。
- 例えば、福岡県みやま市では、高齢者の住宅にセンサーを設置し、
- 活動状況をモニタリングして、
- 異常があった場合に家族や地域包括支援センターに
- 連絡する**「見守りサービス」**が導入されています。
- 再生可能エネルギーの地産地消: 太陽光、風力、地熱など、
- 地域の特性に応じた再生可能エネルギーを活用し、
- 電力の地産地消を進めます。これにより、
- エネルギーの安定供給と災害時のレジリエンス(回復力)を高めます。
- 例えば、北海道の酪農地域では、牛の糞尿からバイオガスを生成し、
- 発電に利用する取り組みが進められています。
- また、山形県真室川町では、
- 豊富な森林資源を活かした木質バイオマス発電が地域を支える重要な電源となっています。
-
-
「デジタル庁」ならぬ「地域デジタル推進拠点」:
-
国主導だけでなく、地方にこそ、デジタル技術を導入・活用できる
-
人材や拠点を育成・設置します。地域の課題をデジタルで
-
解決できる専門家を育成し、住民と連携して、ボトムアップでスマート化を進めます。
事例:
- 地域DX(デジタルトランスフォーメーション)人材の育成: 各自治体や地域団体が、
- デジタル技術を活用して地域課題を解決できる人材を育成するプログラムを実施しています。
- 例えば、オンラインツールの活用方法、
- データ分析の基礎、地域情報の発信方法などを学び、
- 地域活性化に貢献できる人材を増やす取り組みです。
- 公民連携によるデジタルサービス開発: 地域住民のニーズに基づき、
- 自治体と民間企業が連携して、地域に特化したデジタルサービスを開発しています。
- 例えば、ごみ収集の曜日を知らせるアプリ、
- 地域のイベント情報や災害情報をリアルタイムで配信するLINE公式アカウントなど、
- 住民の生活に密着したサービスが提供されています。
-
3. 「人間性の尊重」と「コミュニティの再構築」
松下翁が最も大切にした「人間性の尊重と幸福の追求」。
これは現代において、より深く考える必要があります。
経済的な豊かさだけでなく、心の豊かさ、人とのつながり、
地域への愛着など、目に見えない価値を重視する社会です。
-
「関係人口」の創出と育成: 移住者だけでなく、
-
地域に「関わりを持つ」人々を増やすことで、
-
地域の活力を高めます。観光客、ボランティア、
-
ふるさと納税の寄付者など、多様な形で地域とつながる人々を指します。
-
彼らが地域を応援し、時には地域づくりの担い手となることで、過疎化地域に新たな風を吹き込みます。
- 事例:
- 「お試し移住」プログラム: 都会の人々が、
- 実際に地方で数日間~数週間生活し、
- 地域の魅力を体験できるプログラムです。これにより、
- 移住へのハードルが下がり、新たな移住者の獲得につながります。
- 例えば、島根県では、県内の複数の市町村で「しまね暮らし体験」
- というプログラムを提供し、住まいや仕事の相談、
- 地域住民との交流の場を設けています。
- 地域おこし協力隊の多様化: 地方創生を目的とした
- 「地域おこし協力隊」を、さらに多様な専門性を持つ人材に広げます。
- 例えば、地域特化型スタートアップを支援する人材、
- オンラインでの情報発信に長けた人材など、
- 地域が必要とするスキルを持つ人々を誘致します。
- 最近では、地域の観光資源をデジタルで発信する
- **「デジタル観光大使」や、地域の伝統工芸を現代風にアレンジ
- して販売する「クリエイター型協力隊」**なども登場し、
- 地域の魅力を国内外に発信しています。
- 企業版ふるさと納税の拡充: 企業が地方自治体に寄付することで、
- 寄付が地方創生プロジェクトに活用され、
- 企業も税制優遇を受けられる制度です。これにより、
- 企業と地域の連携を深め、地域の課題解決に貢献できます。
- 例えば、あるIT企業は、過疎地域の廃校を活用した
- プログラミング教室の開設費用として
- 企業版ふるさと納税を活用し、
- 地方の子どもたちのITリテラシー向上に貢献しています。
- 事例:
-
「居場所」と「役割」のある地域づくり:
-
少子高齢化が進む社会では、誰もが孤立せず、
-
地域の中で「自分の居場所」と「役割」を見つけられることが重要です。
- 事例:
- 多世代交流拠点: 子どもから高齢者まで、様々な世代が気軽に集まり、交流できる場所を設けます。例えば、カフェを併設した図書館、地域住民が運営する食堂など。高齢者が子どもたちに昔の遊びを教えたり、若者が高齢者のデジタル機器操作を手伝ったりと、自然な形で助け合いが生まれる場を創出します。具体的には、東京都足立区では、地域のお年寄りが子どもたちに昔話を聞かせたり、遊びを教えたりする**「子ども第三の居場所」**という取り組みが広がり、世代間交流が活発に行われています。
- 地域通貨の導入: 地域内でお金が循環する仕組みを作り、地域経済の活性化と住民同士のつながりを強化します。例えば、地域のイベント参加やボランティア活動でポイントが貯まり、地域のお店で使えるようなシステムです。岩手県遠野市では、地域内で使える電子地域通貨「Tono Coin」を導入し、地域経済の活性化と住民の地域活動への参加を促進しています。
- 生涯学習の場の提供: 高齢者が地域社会で活躍できるよう、学び直しや新しいスキルの習得を支援する講座を充実させます。例えば、スマホ教室、地域の歴史学習、ボランティア育成講座など。これにより、高齢者が生きがいを持ち、地域に貢献できる機会を増やします。長野県佐久市では、高齢者を対象とした**「シニア大学」**が開設され、趣味や教養を深めるだけでなく、地域活動への参加を促すカリキュラムが組まれています。
- 事例:
4. 「国土強靭化」と「分散型社会」への転換
松下翁の時代にはそこまで顕在化して
いなかった大規模災害への備えも、現代の国土創生には不可欠です。
-
「冗長性」を持たせた国土構造: 災害時にも機能が麻痺しないよう、
-
重要なインフラや機能の「冗長性」を持たせます。例えば、
-
データセンターを分散配置したり、交通網やエネルギー
-
供給網を多重化したりすることで、どこか一箇所が被災しても、
-
他の機能で代替できるようにします。
- 事例:
- BCP(事業継続計画)の地域版策定: 企業だけでなく、
- 自治体や地域全体で、災害時にも重要な機能やサービスを
- 継続するための計画を策定します。例えば、
- 地域の病院が被災した場合に、近隣の病院が連携して
- 患者を受け入れる体制を構築するなどです。
- 地方へのデータセンター分散配置:
- 地震などの災害リスクを分散するため、
- これまで大都市圏に集中していたデータセンターを
- 地方に分散して設置する動きが加速しています。
- これは地方での雇用創出にもつながります。
- 事例:
-
「コンパクト+ネットワーク」型の地域構造:
-
都市機能をコンパクトにまとめつつ、そのコンパクトな
-
拠点同士が高速交通網や情報通信網でしっかりと結ばれる形を目指します。
-
これにより、地方に住みながらも都市の機能にアクセスしやすくなり、
-
災害時のリスク分散にもつながります。
- 事例:
- 「道の駅」の多機能化: 単なる休憩施設ではなく、
- 災害時の避難場所や物資供給拠点、
- さらには地域の情報発信拠点や地域産品の販売拠点として、
- 多機能化を進めます。
- 実際に、**「防災道の駅」**として指定され、
- 備蓄倉庫や非常用電源などを備え、
- 地域防災の拠点となっている道の駅が増えています。
- 高速道路・鉄道網の整備: 地方と都市を結ぶ高速交通網を整備し、
- 移動時間を短縮することで、地方での生活の利便性を高め、
- 多拠点生活を支援します。
- 例えば、新幹線延伸や地域高規格道路の整備により、
- これまでアクセスが悪かった地域が、
- 都市圏からの「日帰り圏」や「週末滞在圏」となり、
- 観光客や二拠点居住者が増加する効果が期待されます。
- 事例:
将来の日本、どんな姿を目指すの?
これまでの話をまとめると、将来の日本は、決して一極集中型の画一的な社会ではありません。
それは、**「多様な価値観が共存し、
誰もが自分らしく生きられる、
レジリエントで持続可能な国土」**です。具体的には、
- 人が分散し、それぞれの地域が
- 独自の魅力を放つ多核分散型社会: 東京だけでなく、地方の各都市、そして小さな集落に至るまで、
- それぞれが「個」として輝き、互いに連携し合う社会です。
- デジタル技術が生活に溶け込み、
- 誰もが恩恵を受けられる社会: AIやIoTが、高齢者の見守り、
- 遠隔医療、スマート農業など、私たちの生活をより豊かに、
- より便利にするために使われています。
- 自然と共生し、環境負荷の低い持続可能な社会:
- 再生可能エネルギーが普及し、
- ゴミの減量やリサイクルが当たり前になり、
- 自然環境が守られています。
- 地域コミュニティが活発で、人と人とのつながりが豊かな社会:
- 血縁や地縁だけでなく、趣味や関心でつながる
- 「関係人口」が多様な形で地域を支え、
- 誰もが「居場所」と「役割」を見つけられる社会です。
- 災害に強く、しなやかに立ち直れる国土: 災害が起きても、
- 人々の生活や経済活動が大きく停滞しないよう、
- インフラや社会システムが「冗長性」を持って設計されています。
まるで夢物語のように聞こえるかもしれませんが、
松下翁が戦後間もない日本で、壮大な「新国土創成論」を描いたように、
私たちもまた、今の課題を乗り越え、
未来を切り拓くための「夢」を持つことが大切です。
私たち一人ひとりにできること
このような壮大なビジョンを実現するために、
私たち一人ひとりにできることは何でしょうか?
それは、まず「知る」こと、
そして「関わる」ことです。
- 自分の住む地域の良いところ、課題は何だろう?
- 他の地域ではどんな面白い取り組みをしているだろう?
- 自分にできることは何だろう?
例えば、ふるさと納税で地方を応援する、
週末に地方へ旅行に出かける、
オンラインで地方のイベントに参加してみる、
地域のボランティア活動に参加してみる。
小さなことでも、それが未来の日本を創る大きな一歩となるはずです。
松下幸之助翁は、「物を作る前に、まず人を作る」
と言いました。国土創生も同じです。
ハードとしての国土を創ると同時に、
その国土で暮らす「人」を育み、
人々の心豊かな生活を支えることが何よりも大切なのです。
この「新国土創成論」を現代に当てはめ、
未来の日本の姿を皆さんと一緒に描くことができて、
大変嬉しく思います。困難な時代だからこそ、
松下翁の精神に学び、
希望を持って、共に日本の未来を創っていきましょう!

石川博信

最新記事 by 石川博信 (全て見る)
- 今に活かす松下幸之助翁の「新国土創成論」 - 2025年6月14日
- 塩谷信男博士と『大断言』―医師から心霊研究者へ - 2025年6月7日
- 日本の祭りの歴史:神嘗祭と新嘗祭の魅力 - 2025年5月18日
セミナー・研修情報
*コロナ化の為一部個別相談としているセミナーも御座います。
●石川博信への執筆・講演・セミナーのご依頼はこちらから
●まだSNSで繋がっていない方はこちらから繋がれます
友達申請の際は一言「ブログを見ました」など頂けると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
関連記事
-
-
最澄が教える【お金に困らない方法】
2024/04/04 |
伝教大師 最澄 道心の中に衣食(えじき)あり 衣食の中に道心なし これは...
-
-
本により得られるもの ネットと本の違いはあるか
2016/10/11 |
世界最古と書物といわれる聖書 ネットでも本でも情報を得るということでは変わりはありませんね。特...
-
-
電子書籍化は加速的に広まる
2016/11/14 |
電子書籍化は加速的に広まる 以前からあったPDFになった書籍を読むのではなく、格段にデジタルの...
-
-
サンキューメールで御礼を済ますか?お礼状を出す仕事か?
2016/12/08 |
日本は温泉天国で恵まれている ホント日本は四季折々で楽しみがありしかも北海道から沖縄まで亜寒...