失敗は過程に過ぎない。「百折不撓」ひゃくせつふとう
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最終更新日:2025/11/22
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日本を代表する事業家であった松下幸之助翁
パナソニック創業者であり、稀代の成功者といわれたが、
彼をもっても、
「事業は八勝七敗というところだ」。と後に語った。
失敗は過程に過ぎない。「百折不撓」が示す不屈の精神
人生の旅路において、私たちは必ず壁にぶつかります。
目標達成の道は平坦ではなく、挫折、失敗、批判、そして再起不能に思えるほどの困難が待ち受けています。
しかし、真の成功者は、そうした逆境の度に立ち上がり、諦めることを知りません。
この究極の粘り強さ、どんな困難にも屈しない不屈の精神を表す
四字熟語が「百折不撓(ひゃくせつふとう)」です。
【百折不撓の意味と由来】
「百折不撓」とは、「何度(百回)折れても、決して撓(たわ)まない、屈しない」
という意味を持ちます。
百折(ひゃくせつ): 何度も挫折すること、数多くの困難に遭遇すること。
不撓(ふとう): 意志が曲がらないこと、決して屈しないこと。
文字通り、何度打ちのめされても、意志を曲げずに立ち向かい続ける強い信念を意味します。
この言葉の由来は、中国・後漢時代の歴史書『漢書』に記された、
高官である蔡沢(さいたく)の評価に遡ります。
彼は、多くの困難に見舞われながらも、信念を貫き通した人物として称えられました。
【「捲土重来」との違いは?】
よく似た言葉に「捲土重来」がありますが、意味合いが異なります。
捲土重来: 一度負けた後、勢いよく巻き返して再び成功すること(再起・リベンジに焦点)。
百折不撓: 目標達成までの過程で、
何度失敗や困難に遭っても決して諦めないこと(プロセス・継続的な精神力に焦点)。
つまり、「百折不撓」の精神があるからこそ、
「捲土重来」という劇的な成功が可能になる、と言えるでしょう。
💪 挫折を成長に変える!百折不撓を実践する3つのマインドセット
百折不撓の精神は、持って生まれた才能ではなく、
訓練によって身につけることのできるマインドセットです。
マインドセット1:失敗を「学び」として再定義する
百折不撓の人は、失敗を「終わり」ではなく、
「貴重なデータ」として捉えます。挑戦の度に得られた「このやり方では上手くいかない」
という情報は、次の行動の精度を高めるための強力なフィードバックとなります。
一度の失敗で立ち止まるのではなく、「成功のための実験を一回終えた」と前向きに捉え直しましょう。
キーワード: #失敗は成功のもと #ポジティブフィードバック #成長思考
マインドセット2:目標を「曲げない」が、手段は「柔軟」にする
どんなに困難な状況でも、目指すべき最終的な目標(ビジョン)だけは曲げません。
しかし、そこに到達するための「手段」「方法論」については、
失敗する度に柔軟に修正します。これが「不撓」の芯の強さと、
「百折」から学ぶ柔軟性を両立させる秘訣です。
キーワード: #目標の堅持 #手段の柔軟性 #ピボット
マインドセット3:小さな「成功体験」を積み重ねる
大きな目標に挑み続けていると、心が折れそうになる瞬間が必ず訪れます。
それを乗り越えるには、日々の小さな成功や進歩を意識的に認識し、
自分を承認してあげることが大切です。小さな成功体験が自己肯定感を高め、
次の困難に立ち向かうエネルギーを生み出します。
キーワード: #自己承認 #小さな勝利 #モチベーション維持
🏆 百折不撓の信念が世界を変えた!歴史的・ビジネス事例
「百折不撓」の精神を体現し、常識を打ち破った人々の事例を見てみましょう。
事例1:本田宗一郎とエンジン開発
ホンダの創業者である本田宗一郎氏は、
幾度となく技術的な困難に直面しました。特にエンジンの開発においては、
試作品が失敗し、工場が火災に見舞われるなど、文字通り「百折」に値する困難を経験しています。
しかし彼は、「失敗を恐れるよりも、挑戦しないことを恐れた」という精神で、
決して技術開発の手を止めませんでした。その結果、
世界に誇る自動車・バイクメーカーとしての地位を確立しました。
彼の「不撓」の信念は、ホンダの企業文化として今も受け継がれています。
事例2:ウォルト・ディズニーの資金調達
世界的なエンターテイメント企業ディズニーの創設者ウォルト・ディズニーも、
百折不撓の体現者です。彼は若き日に新聞社から
「創造性がない」として解雇され、最初の会社も倒産させています。
さらに、彼の代表作『ミッキーマウス』を生み出した
長編アニメーション映画『白雪姫』の制作時、彼は資金調達のために銀行を回りますが、
「そんなものは成功しない」と次々と融資を断られました。
それでも彼は、作品の可能性を信じ、私財を投じて制作を続けました。
その結果、『白雪姫』は大成功を収め、ディズニー帝国の礎を築いたのです。
周囲の否定的な声に「撓まなかった」彼の意志が、世界中の人々に夢と希望を与え続けています。
ホンダの前身 アート商会
事例3:マラソンランナーの挑戦
長距離のマラソン選手が、レース中に足が動かなくなる「壁」に直面することは多々あります。
しかし、トップランナーはそこで立ち止まらず、
苦痛に顔を歪ませながらもゴールを目指して一歩また一歩と進み続けます。
この「たとえ体が悲鳴を上げても、完走するという意志を曲げない」
精神こそが、百折不撓の最もわかりやすい日常の姿です。
🔑 まとめ:あなたの「百折不撓」の力
「百折不撓」の精神は、私たち全員の中に眠っています。
仕事でのノルマ達成、健康のためのダイエット、新たなスキルの習得など、
どんな目標であれ、困難にぶつかった時が、あなたの「百折不撓」の精神を発揮するチャンスです。
折れるのは心ではなく、単なる「方法論」だと捉え、あなたの強い意志を未来の成功へと向かわせましょう。
石川博信
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