呉越同舟 目標達成の為に時には必要
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最終更新日:2019/02/02
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呉越同舟 大同団結と似ている意味ですね。
元々、春秋時代に隣国であった呉という国と越という国は
とても仲が悪かったのですね。
戦争も絶えず行っている、そんな国同士でした。
しかし、あるとき小さい舟に乗ろうとした際に
呉の人も、越の人もやむをえず同船した。
そんな時に嵐にあい対立など言ってられない、と今までの
対立などそっちのけで協力し合った。というものです。
ここから、仲が悪くても大切な物事には
通常持っている利害関係を乗り越えて協力すると
いうものです。
このような例は幾つかあり
日本では薩長同盟が有名です。
明治維新の原動力となった薩長同盟西郷隆盛と桂小五郎を坂本龍馬の仲介で実現
この薩摩藩と長州藩は日本での呉越同舟の良い例でしょう。
そもそもこの2藩は数年前には京都で戦争もしており
しかも、そのときから長州藩は朝敵とされ
薩摩をうらんで、藩士の履く下駄には
「薩族会奸」
と書いて文字を踏み潰していたほど憎んで
いたのである。
しかし、長州としても国内に味方なく幕府と言う大勢力と
戦うためにも、更に新しい時代をつくるにも
どこかと組む必要があった。
桂小五郎も長州を代表する人物であり
気持ちとして薩摩のことを快く思っているわけではないが
しかし、国内で孤立をつづけていても
次の展望も見ることができない。
そこで坂本龍馬の役割が出てくる。
龍馬の仲介により
薩長同盟
が成立しこのことよって倒幕、そして明治新政府へと
あっという間に流れていく。
もちろんここであっさりと書いているようなカンタンな
ことではなかったことには違いない。
しかし、
薩摩も長州も気持ちでは互いに良く思っていない。
しかし、倒幕、新時代をつくる。という
大義から考え
同盟と言う握手をしたのだと思う。
日本版の呉越同舟
とも言える薩長同盟
互いの感情だけでなく
倒幕、新政府樹立という上位概念を達成するために
手をとった。
中国の故事ではあるが
このような例はいくつもあります。
しかし日本では古来より
このような概念はあったのですね。
ヤマトタケルの東征でも
「言向け和せ」と言葉をもって
戦わず、しっかりした統一国家樹立の為と
いう上位概念を伝え
次々に東征を完成させていきます。
日頃のちょっとしたこと、身近なところでも
呉越同舟というのは
あるかもしれません。
しかし、歴史は大きな概念のために
私をすて公を考えたときに
成就するということを
今に伝えようとしているかと
思います。
呉越同舟という言葉で感じたことでした。
石川博信
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